2020年11月11日水曜日

CT125 補助ライト取付のガイドライン

基本的に自動車の電装をDIYできる工具や機材と知識や技術がある事が前提である。
乗用車の電装を行うのは安全的にもコスト的にもリスクが高いので自信がないならバイク屋さんにお願いする事。

道路運送車両法による補助ライトの条件
四輪に限らず、二輪の補助ライトの搭載には法律により様々な規定があるが、要点は以下のとおり。
補助灯の色
補助灯の色は白色か黄色(淡黄色)でなければならない。
そしてこれらの色の補助灯を取り付ける時には、どちらかの色に統一して補助灯を取り付ける必要がある。
2つの補助灯を取り付けるなら、どちらの補助灯も白色にする、またはどちらとも淡黄色にする事。
補助灯の数。
取り付けるだけなら問題はないが、同時に点灯させられる補助灯の数は最大2つまでとなっている。つまり、補助灯を3つ以上同時点灯させる構造は違反となる。
補助灯のスイッチは必須
補助灯はオン/オフが可能でスイッチの状態が判別しやすい物を取付ける事。
常時点灯は不可。
補助灯を取り付けられる高さ。
補助灯の上縁部分はヘッドライト上縁部を含んだ水平面以下にあること、そして地上から800mm以下、地上から250mm以上の位置に収まっている事。

ヘッドライトより上、及びハンドルバー付近にフォグランプ(補助灯)を付けることはできないが、作業用であれば取り付けは可能。

取付ける為の条件

取付ける条件は、スイッチが走行中にドライバーが操作できる範囲にないこと、車両の全高が変わらないようにすることが条件となる。
あくまでも作業用途で使うことが前提で、一般道を点灯して走行するともちろん違反となる。 

運転中に操作できる場所にスイッチが無く点灯さえしなければ何処に何個つけようが、それはただの飾りなので自由に取付けられる。

補助ライトの選択

CT125等の125㏄クラスでは利用する電装品と発電容量を考えると、10W程度の製品が扱いやすいが、20Wや30Wクラスになると明るさと引換えに消費電力の高さとその眩しさ故に扱いが難しくなる。

ライトの大きさも注意したいポイントだ。
一般にフォグランプとして売られている物は、小型と言っても殆どの製品は4輪の自動車に取付ける事が前提で作られている為に意外と大きく、殆どが口径だけで7~8㎝以上の大きさがあり、車体に取付けてみたらイメージと違うという事もあり得る。
 
広角(ワイド)タイプか?狭角(スポット)タイプか?
基本的には、広角(ワイド)は照射範囲が広く(90°以上)照射距離は短い。
反対に狭角(スポット)は照射範囲は狭く(30°程度が扱いやすい)、照射距離は長い。
※リフレクターやレンズによっては当てはまらない
この特性から主に一般道路を走行するという条件では、お勧めは狭角(スポット)タイプだ。
暗いとはいえ横方向の照射範囲の広さはヘッドライトに任せて、その足りない部分を狙って光を当てる事ができるので繊細な調整がしやすい。
時速60キロで走行していた場合、停止するまでの距離は約32メートル前後の距離が必要であり、前方の障害物にどれだけ早く気付けるかを考えると照射距離は重要な要素だ
一方、広角(ワイド)タイプだと遠くを照らすには暗い事と、無駄に照射範囲が広いので対向車も迷惑なのだが、調整しようにも元々照射範囲が広いので調整のしようがない。
結局、右側のライトだけ極端に下向きにライトを向けるか遮蔽板等で照射範囲を部分的にカットする事になる。


配線
補助ライトの電源はバッテリーから供給させるが、ここで、常識的な話ではあるが、一応説明しておくと、そのままバッテリーから直接つないでしまうと唯の垂れ流しになってしまう(真性のバッ直)。このような真性のバッ直をUSBアクセサリーソケット等でやってしまうと、バイクに乗らなくても電力が消費され続けてしまうので、いつの間にかバッテリーが上がっていたと言う状態に陥る。
そうならないように、バッテリーからの電源を車両のメインキーに連動させる必要がある。

要するにバッ直といってもバッテリーから直に対象の電装品に繋ぐわけではなく、バイクのキースイッチをオフにすれば、連動してバッテリーに繋いだ電源もオフになるようにする事を含めてバッ直と言う。

バッテリー直の電源をメインキーと連動させる為にリレーを使うが、そのリレー用の電源をどこから貰うかというと、CT125にはACC用電源カプラが用意されているのでリレー用の電源取出しに悩むことは無い。

リレー用のACC用電源カプラの分岐ハーネスは自作しても良いが、キタコの電源取出しハーネス(type4)を使えば、ギボシ端子の装着作業だけで済む。
amazonでキタコ電源取出しハーネス(type4)を見る
一組の補助ライトでキタコの電源取出しハーネス(type4)を使った配線図の例 
<<=ギボシ端子 
どうせバッテリー直の配線を用意するなら、せっかくだから純正アクセサリソケットもバッテリー直にしてMAX1Aから10倍にしてやろうか!となるだろう。
純正アクセサリソケットのようなシガーソケットタイプの真価を発揮させるには、バッテリー直の電源は必須なのだ。
一組の補助ライトとバッテリー直のアクセサリーソケットの配線図の例 
<<=ギボシ端子 

配線方法も確定して、あとは必要な部品の選択と車体に配線を行う事になるが、スペースにゆとりが無いバイクにおいて、この配線作業が最も面倒な作業といえる。



参考資料:道路運送車両の保安基準
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2016.04.01】〈第三節〉第 199 条(前部霧灯)

第 199 条 前部霧灯の灯光の色、明るさ等に関し、保安基準第 33 条第2項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。
前部霧灯の照射光線は、他の交通を妨げないものであること。
前部霧灯は、白色又は淡黄色であり、その全てが同一であること。
三 前部霧灯は、前各号に規定するほか、前条第2項第4号及び第5号の基準に準じたものであること。

2 次に掲げる前部霧灯であって、その機能を損なう損傷等のないものは、前項各号の基準に適合するものとする。
一 指定自動車等に備えられているものと同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられた前部霧灯

二 法第 75 条の2第1項の規定に基づき装置の指定を受けた前部霧灯又はこれに準ずる性能を有する前部霧灯

三 法第75条の3第1項の規定に基づき装置の指定を受けた前部霧灯又はこれに準ずる性能を有する前部霧灯


3 前部霧灯の取付位置、取付方法等に関し、保安基準第 33 条第3項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。この場合において、前部霧灯の照明部、個数及び取付位置の測定方法は、別添 94「灯火等の照明部、個数、取付位置等の測定方法(第2章第2節及び同章第3節関係)」によるものとする。
一 前部霧灯は、同時に3個以上点灯しないように取り付けられていること。
二輪自動車、側車付二輪自動車並びにカタピラ及びそりを有する軽自動車以外の自動車に備える前部霧灯は、その照明部の上縁の高さが地上 800mm 以下(専ら乗用の用に供する自動車であって乗車定員が 10 人未満のもの(三輪自動車及び被牽けん引自動車を除く。)及び貨物の運送の用に供する自動車であって車両総重量 3.5t以下のもの(三輪自動車及び牽けん引自動車を除く。)以外の自動車に備える前部霧灯は、その照明部の上縁の高さが地上 1,200mm 以下)であって、すれ違い用前照灯の照明部の上縁を含む水平面以下(大型特殊自動車、小型特殊自動車及び除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するものに備える前部霧灯でその自動車の構造上地上 1,200mm 以下に取り付けることができないものにあっては、その照明部の上縁がすれ違い用前照灯の照明部の上縁を含む水平面以下となるように取り付けることができる最低の高さ)、下縁の高さが地上 250mm 以上となるように取り付けられていること。
二輪自動車、側車付二輪自動車並びにカタピラ及びそりを有する軽自動車に備える 前部霧灯は、その照明部の中心がすれ違い用前照灯の照明部の中心を含む水平面以下 となるように取り付けられていること。
四 前部霧灯の照明部の最外縁は、自動車の最外側から 400mm 以内(大型特殊自動車、小型特殊自動車及び除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するものに備える前部霧灯でその自動車の構造上 400mm 以内に取り付けることができないものにあっては、取り付けることができる最外側の位置)となるように取り付けられていること。
ただし、前条第2項第1号ただし書の自動車に備える前部霧灯にあっては、この限りでない。
五 大型特殊自動車(ポール・トレーラを除く。)及び小型特殊自動車以外の自動車に備える前部霧灯の照明部は、前部霧灯の中心を通り自動車の進行方向に直交する水平線を含む、水平面より上方5°の平面及び下方5°の平面並びに前部霧灯の中心を含む、自動車の進行方向に平行な鉛直面より前部霧灯の内側方向 10°の平面及び前部霧灯の外側方向 45°の平面により囲まれる範囲においてすべての位置から見通すことができるように取り付けられていること。
ただし、自動車の構造上、すべての位置から見通すことができるように取り付けることができない場合にあっては、可能な限り見通すことができる位置に取り付けられていること。
前部霧灯の点灯操作状態を運転者席の運転者に表示する装置を備えること。
七 前部霧灯は、前各号に規定するほか、前条第3項第6号及び第 11 号の基準に準じたものであること。

前部霧灯は、走行用前照灯及びすれ違い用前照灯の点灯状態にかかわらず、点灯及び消灯できるものであること。

前部霧灯は、車幅灯、尾灯、前部上側端灯、後部上側端灯、番号灯及び側方灯が消灯している場合に点灯できない構造であること。ただし、道路交通法第 52 条第1項の規定により前照灯を点灯しなければならない場合以外の場合において、専ら手動により前部霧灯を短い間隔で断続的に点滅する、又は交互に点灯させる場合にあっては、この限りでない。
十 前部霧灯は、点滅するものでないこと。ただし、前号ただし書きの場合にあっては、この限りでない。
十一 前部霧灯の直射光又は反射光は、当該前部霧灯を備える自動車及び他の自動車の運転操作を妨げるものでないこと。
十二 前部霧灯は、灯器の取付部に緩み、ガタがない等第1項に掲げる性能を損なわないように取り付けられていること。


4 次の各号に掲げる前部霧灯であってその機能を損なう損傷等のないものは、前項各号の基準に適合するものとする。

一 指定自動車等に備えられたものと同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられた前部霧灯

二 法第 75 条の2第1項の規定に基づき灯火器及び反射器並びに指示装置の取付装置について装置の指定を受けた自動車に備える前部霧灯と同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられた前部霧灯又はこれに準ずる性能を有する前部霧灯
三 法第 75 条の3第1 項の規定に基づき灯火器及び反射器並びに指示装置の取付装置について装置の指定を受けた自動車に備える前部霧灯と同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられた前部霧灯又はこれに準ずる性能を有する前部霧灯5 前部霧灯の照射方向の調節に係る性能等に関し保安基準第 33 条第4項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。

前部霧灯照射方向調節装置は、自動車に乗車しうる乗員が全て乗車した状態又は積載しうる全ての貨物を積載した状態において、前部霧灯の照射光線が他の交通を妨げないようにすることができるものであること。
二 前部霧灯照射方向調節装置は、前部霧灯の照射方向を左右に調節することができないものであること。

三 手動式の前部霧灯照射方向調節装置は、運転者が運転者席において容易かつ適切に操作できるものであること。
この場合において、運転者が運転者席に着席した状態で著しく無理な姿勢をとらずに操作できる位置に操作装置が備えられておらず、かつ、検査時車両状態及び乗車状態又は積載状態に対応する操作装置の調節位置を容易に判別できるように表示していないものは、この基準に適合しないものとする。

2020年8月1日土曜日

CT125 フロント ブレーキレバーの互換性

この記事は、YOUTUBE動画 「流用・アジャスタブルブレーキレバー」の補足記事である。

CT125のブレーキレバーの純正部品の品番は53175-KYT-922。 この品番を使う他の車両は2020/7月現在のところADV150しかない。
では、社外品のブレーキレバーに変更したい場合、ADV150用を選べば問題無く利用できるのかというと、そうは問屋がおろさない。

例えば、カスタムパーツ販売メーカーのWEBサイトを見てみると、SP武川ではADV150のブレーキレバーはADV150専用となっており、CT125と互換性は明記されていない。
一方、純正レバー形状を採用したクロムメッキ仕様のブレーキレバーはCB125R.モンキー125等の純正品番53175-K26-901の互換品でありながらCT125にも対応を明記していたりと、一見あやふやな印象があるが、これには理由がある。

例としてモンキー125のフロントブレーキマスターシリンダーASSY(以下マスターシリンダー)と、CT125のマスターシリンダーは純正品番45510-K0F-T01と共通だが、ADV150のマスターシリンダーは純正品番45510-K97-N01となっており、形状自体が異なる為、ブレーキレバーが共通でもADV150のマスターシリンダーの何かに最適化したADV150専用という製品が存在しえるからだ。

余談はこのくらいにして、CT125のブレーキレバーの話に戻そう、
レバーの純正品番が違うとはいえ、マスターシリンダーが共通なら使えない訳がない。そこで、CB125R.モンキー125等のブレーキレバー(純正品番53175-K26-901)互換の社外製ブレーキレバーを入手して実際に利用できるか確認を行う為、AliExpressのFXCNCMotorPartsからCBR125R用のアジャスタブルレバーを輸入した。

結論から言えば、純正品番53175-K26-901互換のレバーは当然だが、利用できる。
気になるCT125のブレーキレバーとの違いは、ブレーキランプの点灯スイッチと接触する部分の幅が倍くらい違う事。

純正品番53175-K26-901に対して、CT125のブレーキレバー(純正品番53175-KYT-922)のほうが幅が倍くらい広いのだ。

一方、上面から見た形状はスイッチやマスターシリンダと接触する部位の位置関係は同じで、ほぼ合致する


形状が殆ど同じなので取付ると、各部位は正常に動作する

マスターシリンダ接触部(ブレーキを握っていない状態)

マスターシリンダ接触部(ブレーキをフルで握った状態)


ブレーキランプスイッチ接続部(ブレーキを握っていない状態)ブレーキランプはオフ


ブレーキランプスイッチ接続部(ブレーキを少し握った状態)ブレーキランプが点灯

ブレーキランプスイッチ接続部(ブレーキをフルで握った状態)ブレーキランプが点灯

純正品番53175-K26-901互換のブレーキランプの点灯スイッチと接触する部分は幅が狭いながらも、下方のほぼ中心付近で接触している為、問題なく利用できる事がわかる

幅こそ違うものの、接触部分の位置、角度、高さは、ほぼ同じなので使ってみても操作に違和感はない。


CT125(ADV150)のブレーキレバーのスイッチ接触部分が幅広の理由は恐らくマスターシリンダーケースのブレーキレバー・ピボットとブレーキランプ点灯スイッチ間の形状に合わせてブレーキレバーのスイッチ接触部分も幅広の物にしたのではないか?と推測できるが、同じブレーキレバーを採用するADV150ではADV150専用レバーがある事を考えると、ADV150では接触部分が幅広な事に機能的意味があるのかもしれない。

CT125 純正レバー(53175-KYT-922)を重ねると隙間なく収まることがよくわかる

純正品番53175-K26-901互換のレバーの場合。
まるで歯抜けのような空間ができてしまう。
(案外、CT125のデザイナーはこの隙間が許せなかっただけという単純な理由かもしれない?!)

結論は、純正品番53175-K26-901及び、その互換ブレーキレバーと、CT125 純正レバー(53175-KYT-922)の違いは一部の形状の違いだけということだ。
可能性は低いとはいえ、CT125対応と明記していない製品は、取付けや動作が確実にできるという保証はない事は覚悟しておく事。


純正品番53175-K26-901は、部品の共通率が高いので、手頃な製品が探しやすい。
ブレーキレバーが共通の車種
:CBR250R(MC41-1000001〜1399999)
:CBR250R(MC41-1400001〜)
:CBR400R(NC47)
:CB400F(NC47)
:400X(NC47)
:CBR125R(JC50-1000001〜)
:GROM(JC61-1000001~/JC61-1300001~)
:GROM(JC75-1000001~)
:MSX125(タイモデル)
:MSX125SF
:モンキー125(JB02-1000001~)
:スーパーカブC125(JA48-1000001~)
:ADV150(KF38-1000001~)

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2020年3月1日日曜日

CT125・ハンターカブ 販売資料

車体パッケージング
日常での移動からトレッキングまで幅広いシーンでの使い勝手を追求した車体
トレッキングも想定し、ヘッドパイプ周りなどの剛性を最適化したフレーム
荷物の積載を考慮した強度を最適化したシートレール
長距離移動での使い勝手を高める燃料タンク(5.3リットル)
快適性を追求したシート(シート高さ800mm)
トレッキングでの走破性に配慮した最低地上高165㎜

サスペンション
フロントフォークをトップ/ボトムブリッジで締結する一般的なモーターサイクルと同形式の構造を採用
巡行時やコーナーリング中の安定感を向上

ブレーキ
前後ディスクブレーキを採用し、扱いやすさを追求
フロントには荒れた路面での効き具合にも配慮した2ポットキャリパーを採用
前輪ブレーキロックを抑制する1チャンネルABSを標準装備し、制動時のの安心感に寄与

ホイール
マット塗装のホイールリムに、錆びにくいステンレススポークを組み合わせた機能的でタフな印象を引き立てるホイール

エンジン
スーパーカブC125にも採用されている力強い走りが好評の空冷単気筒124㏄4速ミッション・遠心クラッチを採用

市街地での発進停止や、トレッキングでの扱いやすさに配慮し、中低速域の力強い出力/トルク特性を追求

電装系の純正アクセサリー装着に対応するため、ACGの発電容量を190Wに設定
(スーパーカブC125比+38W)

始動方式
セルスターターと合わせ、キックスターターも標準装備

吸気系
”CT”のイメージを感じさせるハイマウント吸気ダクトを採用吸気管長を、より長く取ったレイアウトとすることで、歯切れのよいパルス感やスロットル操作に対する反応の良さにも寄与

排気系
”CT”のスタイリングに寄与するアップマフラーを採用環境性能を確保するために必要なサイズ・容量を持たせながら、2人乗車に対応するためサイズを最適化

発表/発売日
モデル名
 CT125・ハンターカブ
発表日
 2020年3月20日(金)
発売日
 2020年6月26日(金)

社内機種呼称/カラー/メーカー希望小売価格
モデル
 CT125・ハンターカブ
社内機種呼称
 CT125A L J
カラーコード
 R354 グローイングレッド
 Y215 マットフレスコブラウン
メーカー希望小売価格(10%消費税込)
 440、000円
消費税抜本体価格
 400、000円

2019年6月20日木曜日

キーの任意割り当てなどオリジナルUSBコントローラが作れるモジュール

Impress PCwach
 株式会社ビット・トレード・ワンは、市販のボタンなどを利用してUSBコントローラを作成するモジュール「REVIVE USB Micro」を6月21日に発売する。価格はオープンプライスで、税別店頭予想価格は1,780円前後の見込み。
 発売から10年弱を経過したREVIVE USBの小型版で、基板面積がおよそ4分の1の1円玉サイズに縮まった。アケコンのボタンなどをピンに接続して、簡単に独自USBデバイスを作ることができ、USBインターフェイスの入力処理や設定といったハードルの高い部分を本製品に託せるのが特徴。
 USBでPCと接続し、Windows動作の専用ソフトで12本のピンにマウスクリックやキー入力といった任意の操作を設定でき、設定内容はモジュール内のメモリに保存されることから、ほかのPCに接続した場合でも設定を呼び出す必要がない。
 割り当て可能な機能は、マウスが左クリック/右クリック/ホイールクリック/上下左右のマウス移動/上下スクロール、キーボードは任意のキー、ジョイパッドはX軸/Y軸/ボタン1~12まで。また、マトリクス対応ファームウェアを用意しており、最大36ボタンの入力をサポートするが、こちらは電子工作と電子回路の一般的知識が必要とされている。
 対応OSはWindows 7以降で、コネクタはMicro USB。本体サイズは16×20×5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1g。保証期間は1年間となっている。

2019年5月9日木曜日

H4/HS1 ファンレス LEDヘッドランプ


amazonで購入できるファンレスで安価なH4/HS1用LEDヘッドランプ用バルブを集めてみた
特にLED化の需要が見込める現行モデルの排気量50㏄クラスでは以下のモデルがH4/HS1に対応する
ホンダ… 2016~ タクトジョルノダンク
ヤマハ…(ホンダOEM)2018~ビーノ

ファンレスに絞った理由として
・ファン搭載品も含めると種類が増えすぎる事
・ファンの動作音が気になる製品も存在する事
・消費電力が少しでも低い方がいい事
特に・・・
まともなファンであればLEDと遜色ない寿命があるが、基本的に中華品質なので信頼できるはずもなく、いつファンが故障してもおかしくないという不安要素にしかならない事が大きい。

既にYouTube上でテスト済みの製品も含めて防水ブーツの加工無しで確実に取付けられそうな物で目を引いた製品を取り上げていく



4000Lm 6500k Lumileds LUXEON ZES CHIP LED

この製品の元はLumiledsのリファレンスモデルと思われるが、amazonでは10社以上のショップが同じ製品を販売していて、その殆どのショップが2本セットのみの販売となっている、1本で販売している製品は非常に限られる

当製品は、正規品です。市場には、コピー商品、類似品が多く出回っています。ご注意ください。

大抵のショップで上記のような記載があるが元は同じなので対応のよさそうなショップを選ぼう

ショップとしては怪しさ満点だが、当時一個売で販売していたのがZoodooだけだったので仕方なくZoodooが販売する物を購入したが、不満の無い明るさと純正ヘッドランプと遜色ない光軸など価格を考えれば満足できる製品で特にハイビームの際、手前を暗くならない程度に照らしてくれるのは特筆に値する
※4千円以上の価格の物は2個入り1セット構成



スフィアライト SRBH4060

日本製の高価なLEDバルブ

信頼性に期待が持てるが、意外とあっさりと故障した報告もあるので安心はできない。
LEDチップの搭載数も控えめで明るさはそれなりと言った構成。
ファンレスで堅実な構成となると、これくらいが妥当ということなのだろう。

中華製品の安さに物を言わせて、故障上等で尖った構成のバルブをポンポン買替る事ができるのに対して、このような国産や有名メーカーの製品は価格的にも構成内容的にも難しい立ち位置になっていて悩ましいところだ


SUNPIE H4 Hi/Lo LEDヘッドライト 2個1セット


基本的な構成はトップで紹介した、

4000Lm 6500k Lumileds LUXEON ZES CHIP LED

と同じだが、オリジナルと思われるデザインを採用

構成自体は全く同じなので性能もほぼ似たような物と思われる。

ポイントは ブランド名のSUNPIEである。買って失敗してもやはり産廃であったと納得できる?



PHILIPS Ultinon 2個入り 11342ULX2


オランダの一流メーカーPHILIPSの製品
スフィアライト同様、ファンレスとしての堅実な構成なのか?
LEDチップの数は控え目

価格は2個セットでもだいぶ安価である
問題はヒートシンクの大きさで,ホンダ タクトでは確実にメーターに干渉する。
ヒートシンクのみ回転できる構造になっていれば干渉は避けられるがそのような構造になっているかは不明。



PHILIPS Ultinon X-treme 2個入り 12953BWX2JP


Ultinonの上位機種
この製品も僅かに小さくなっているとは言えヒートシンクの干渉が問題

RAYBRIG  二輪用 RK21   H4 12V 16/16W  ホワイト 1個

RAYBRIGはスタンレー電気株式会社の自動車用ヘッドライトバルブのブランドで、スタンレー電気と言えば、ホンダなどの純正バルブで採用されている事からそのメーカーが作った製品であれば信頼性はダントツであろう事が想像できる。
2輪用は片面6個のLEDで計12個とやはり控えめだが、おなじH4でも4輪用は片面8個計16個のものがラインナップされており、悩ましいところだ



RAYBRIG 二輪用 RK91 HS1 12V 14.5/14.5W  ホワイト 1個

旧車や小型バイク用の低消費電力タイプ
明るさ:900/600lmとかなり控え目なスペックであるが、そこはスタンレー電気であるので、それなりに実用になると判断した上でのスペックなのであろう
 


IPF MOTO H4 12V 19W/18W 6500K 1個



自動車用照明では名の知れたメーカーが山城とコラボして販売した二輪用ヘッドランプ。やはりLEDチップの数は控えめで、目を引く特徴はない


















2019年5月7日火曜日

OBD2 スキャンツール 概要

このページはYOUE TUBE動画の補足用記事である
HONDA 2輪/4輪 OBD2 汎用スキャンツールをタクトで試す


日本での歴史

乗用車及び小型トラックを対象に、2008年10月以降に型式認定を受け生産が開始される車両に対しOBD2仕様の自己診断機能の搭載を義務付け。

国土交通省は、中央環境審議会答申 第10次答申 11次答申などを踏まえ、ディーゼル重量車及び二輪車の排出ガス規制を強化するため、道路運送車両の保安基準等を改正し、平成27年7月1日に公布、施行した。
この2016年の改正により国内で販売される二輪、4輪の全車両が自己診断機能の搭載対象となった。

OBDは車載式故障診断装置の義務付けに伴い、OBD2仕様となり各メーカーの枠を超えて、DLC(Data link coupler)と呼ばれる同じ形状・ピン配置の接続コネクターと、同じ故障コードを使い、故障発生時には同じように警告灯を点灯させる機能を実現させた。

バイクにおけるスキャンツールの現状
二輪国内三次規制(平成28年)に対応した現行モデルであれば、適切なスキャンツールを選べばほとんどの車種が利用できるはずである。少なくともホンダの車両であれば問題なく利用できるだろう。
OBDのプログラムが格納されているECUは車体の電子頭脳とも言える重要な部品だが、国内のバイクメーカーのECU製造元は三つに分けられる。
HONDAならKEIHIN、ヤマハやスズキならDENSO、カワサキはDENSOだったりMITSUBISHIだったりKEIHINだったりと、ECUの違いによる仕様やプログラムの違いによる相性的問題の可能性や、せっかく統一されたコネクタが直に接続することが出来ずメーカー毎にハーネスが異なるなど、規格のメリットが生かされていないと言った問題もあり、現状では課題が多い

バイクでは、メーカーごとにアダプタハーネスが必要
キタコの製品例、左からホンダ用、カワサキ用、スズキ用、ヤマハ用


汎用スキャンツールの種類

スタンドアロンタイプ
スタンドアロンタイプはそれ自体で完結している純粋なスキャンツールのこと。
コードリーダー型、ハンディ型、PC接続型などがある 特化した製品であるため、レスポンスや操作性に優れるのが特徴。
機能やサポートする車輌の種類は価格により明確に異なる他、PC接続型以外は購入後の機能の拡張は殆ど望めない。


アダプタタイプ
スキャンツールとして専用のアプリを使う本格的なものから市販のアプリを利用する安価なタイプまで色々だが、一般にはカー・アクセサリ的な目的で利用される。
本体自体にはスキャンツールとしての機能は無く、スマートフォンやPCと無線やUSBなどで接続し、アプリケーションによってスキャンツールとして機能する。
スキャンツールとしての機能はアプリケーション次第で変わるが、導入コストの安さとリアルタイムデータを表示する機能がマルチメーターとして利用できる事から一般のドライバーやライダーがマルチメーターアクセサリとして利用できるのが最大の魅力。

※スイッチ付きのスキャンツールアダプタの注意点
※2019年以降のホンダ2輪車のOBDコネクタの表記はサービスチェックカプラからDLC表記に変更された。
乗用車のOBDコネクタは、ほとんどの車輌は常時通電(バッ直)に対し、バイクの場合(少なくともホンダのサービスチェックカプラ(DLC)の場合)はキースイッチ連動となっている。
この為、キースイッチ連動の車輌ではスキャンツールアダプタに電源スイッチは必要ない。
仮に、キースイッチ連動の車輌に電源スイッチ付きのスキャンツールアダプタを取付るとめんどくさいことになるので注意が必要だ。
理由は、スイッチの方式が機械式であれば、電源をオンにすれば通電が途切れてもスイッチ自体はオンの状態を維持するのに対し、半導体式スイッチは通電が途切れるとオフの状態にリセットされる。
そして、電源スイッチ付きとして売られているスキャンツールは半導体式スイッチを採用している。
この為、キースイッチ連動の車両でメインスイッチをオフにしてしまうと、スキャンツールアダプタの電源スイッチもオフの状態に戻ってしまい、車輌の電源をオンにするたびにスキャンツールアダプタの電源もオンにする必要がある。
乗用車と違い風雨に直接さらされるバイクではスキャンツールアダプタのような電装品を手の届く場所にむき出しで設置することは出来ず(絶対禁止事項)、カウルやカバー内に隠すように設置することになる事から、バイクを利用するたびにスキャンツールアダプタのスイッチを押すのは非常に面倒なことになる。
尚、キースイッチ連動で扱いやすいからといって、極めて重要なECUとつながっているサービスチェックカプラ(DLC)から電源を取り出して利用するのは絶対にやってはいけない。


安価な無線通信タイプ スキャンツールの問題点
これらの安価な機器は、通称ELM327デバイスやドングルと呼ばれ、ELM Electronicsというカナダの企業が作ったOBD-IIの通信を簡単に行えるICチップの名称が元になっている。
ELM Electronicsが最初のELM327(v1.0)を販売した時点ではコピープロテクトをしていなかった為に他の製造業者によって多くの異なる非公式のバージョンが作成され、その結果、安価にスキャンツールが利用可能になった反面、それは粗悪品を手にしてしまう可能性も高くなる結果も生んだ。

ELM327を購入する際、混乱させる要因の一つに、使用されているファームウェアのバージョンがある。
現時点での公式バージョンは、1.0、1.0a、1.1、1.2、1.2a、1.3、1.3a、1.4、1.4b、2.0、2.1、2.2があるが、安価に流通しているのはv1.5かv2.1の2つしかない。これらの安価な製品は100%間違いなくコピー品であり、そのうち安定して動作するのはv1.5のタイプに多いが、ベースとなったバージョンはv1.2である。
一方のv2.1は粗悪品と言っていいレベルの互換性と不安定さが目立ち、中にはELM327のコピー品ではなく、ELM320のコピー品のようなものも含まれる。
それでもまだ、バージョン表記があるだけでもマシな方でBluetoothのバージョンだけを表記して誤認させるような製品も少なくない。

これらのバージョンの違いを見分けることはまずできないと思っていい。


少しでも安心して購入したいなら・・・

●安価で怪しいながらも、動作を確認して販売しているショップもある
amazonで安価な三種類の一千円台のBluetoothタイプを購入し、正常に動作したのはZappaの製品だけだった。
Zappa ELM327(青)
Bluetooth
Zappa ELM327(白)
Bluetooth
Zappa ELM327 WiFi(青)

まともな販売店の製品を買う
割高感は否めないが、よくわからないショップの販売製品を買うより安心できる。
MAXwin OBD2Mini(iOBD2)マルチメーター
MAXwin OBD2マルチメーター 

OBD2miniマルチメーター
amazon
安くて怪しいのにしっかりと動作したWiFiタイプの例
wifi製品としては安価で期待はしていなかったが、あっさりと動作する上にスマートフォンの電源OFFからの再接続も問題なく利用可能と非常に安定して使えているのが DCT OBD2だ。
だめだったら他の製品を試していくという予定だったが、WiFiタイプはこの製品が最初でいきなりまともに使えてしまったのでWiFiタイプはこの製品一つしか購入していない。
一方、Bluetoothタイプはまともに動作する製品を手に入れるのに3製品も購入。
2製品目まではまったく使い物にならない製品を購入後、さすがにもう少し確実な物をという事で安価ながら動作確認を謳うZappaの製品を購入することでまともに動作する製品を手にすることが出来た。

WiFiタイプとBluetoothタイプでは正常に動作する限り、レスポンスや挙動に違いは感じられなかった。
ただし、感覚的なもので申し訳ないが、安価な製品で有りなら無線接続の安心感と安定度ではWiFiタイプのほうが良い(電波強度的にWiFiが優れるのは確かだが、そう云う事とは違った意味で)。消費電力が高かろうが、そんな事は余計なお世話であり、個人的にはWiFiタイプを利用するだろう。

無線通信タイプのスキャンツールで実績のあるブランドから選ぶ
安価な中国製品に抵抗があるなら実績のあるメーカーの製品を選ぶことになるが、基本的にこれらのメーカーの製品を購入するのはamazon USAから輸入する事になるだろう、日本のamazonで並行輸入したものを販売しているショップもあるが価格差が大きすぎるし、サポート面でもamazon USAから購入したほうが購入証明が確実になるので安心だ。

・BAFX
アメリカに本拠を置く企業で、顧客満足に焦点を合わせた体制は評価が高い
アメリカだけでなく世界の顧客にも優れた顧客サービスを提供。
2年間の製品保証が企業ポリシーを物語る。

BAFX Bluetooth OBD2 

・Foseal
空気圧縮機や防雨型自動車用バックミラーフィルムなどの他の自動車用アクセサリーも製造しているOBDメーカー。

・OBDLink
アメリカに本拠を置く企業で、本社はアリゾナ州フェニックス。
非常に推奨されるメーカーの一つ。

・VeePeak
車の所有者や愛好家のために設計されている手頃な価格のOBDスキャナーのブランド

・PLX
Paul Lowchareonkulによって設立されたPLX Devicesブランドは、自動車アフターマーケット機器の製造において16年の経験を誇る。


WiFi か Bluetoothか?
販売されている無線タイプの製品は大半がBluetoothである為、iPhone で利用するユーザー以外は何も考えずにBluetoothタイプを購入するかもしれないが、スマートフォンのBluetooth プロファイルがSPPに対応していない機種では動作しないので注意が必要だ。

ほとんどの製品でiPhone (i OS)で、Bluetoothタイプが利用できないのは、SPPを利用する製品はAPPLEの認証を受けていないと有効にならない為に、コスト等の問題(特に怪しく安価な中国製)でそこまで対応できないという事情がある。

Bluetoothの魅力はその省電力性にあるが、現実的にはスマートフォンを車載アイテムとして利用する場合、大抵はUSBによる給電を行いながら利用するので、WiFiタイプを選んでもまず問題にならない。

WiFiタイプのメリットはi PhoneやAndroidといったスマートフォンからPCまで機種を選ばず確実に接続出来る事が最大の魅力となる。
アプリケーションはBluetoothのみに対応するものが多いが、WiFiにも対応するアプリケーションの方がよく出来ている事や一部のアプリは主流に近いシェアを持つ事から、それほど気にする必要はない。

一応、念を押しておくと、Bluetooth 版については 
・利用するスマートフォン等がSPPに対応していることを確認しておく。
・SPPに対応しているとされるスマートフォンであっても利用できない物がある事。
・i PhoneではBluetooth 版はAppleの認証を得た製品のみが利用できる事(MAXWIN iOBD2 等)。

車輌については 
・OBD2がサポートするいずれかのプロトコルを採用している事。
最新の車両であれば、もれなく対応しているはずであるが、ECUのプログラムとの相性的なものは存在する。

 いずれにしてもスキャンツールを購入する場合は、OBD2プロトコル全てに対応しているかどうかが製品選択のポイントの一つとなる。


ELM327インターフェースでサポートされているプロトコル
ELM327が唯一のELMインターフェースではない。
327は、すべてのOBD2ファミリのプロトコルをサポートしているため、最も普及しているが、その前身であるELM320、ELM322、およびELM323は、まだ購入および使用可能である。 ELM320はPWMのプロトコルのみをサポートし、ELM322はVPNのプロトコルのみをサポート、ELM323はKWPのプロトコルのみをサポートという構成である。 ELM系以外のチップでは、STN1110などがある。 ELM327がサポートするプロトコルは、あらゆるタイプのプロトコルと完全に互換性があるのが特徴で、すべてのOBD2プロトコルに対応する。

OBD2プロトコル・リスト
ISO 15765-4 CAN (11 bit, 500 kbit/s)
ISO 15765-4 CAN (29 bit, 500 kbit/s)
ISO 15765-4 CAN (11 bit, 250 kbit/s)
ISO 15765-4 CAN (29 bit, 250 kbit/s)
ISO 14230-4 KWP (5 baud init, 10.4 kbit/s)
ISO 14230-4 KWP (fast init, 10.4 kbit/s)
SAE J1850 PWM (41.6 kbit/s)
SAE J1850 VPW (10.4 kbit/s)
ISO 9141-2 (5 baud init, 10.4 kbit/s)
SAE J1939 (250kbit/s)
SAE J1939 (500kbit/s) 

ホンダの日本国内市販車では、ISO 14230-4 KWP が使われるが、トヨタを除くとマツダ、三菱、ダイハツは情報が少なすぎて不明、スズキは動作しない報告が目立つ。というように愛車によっては利用できない可能性があり製品選択を難しくしている。
バイクの場合、スズキは車と二輪共に変態の愛称に恥じない独自プロトコルが使われてる車輌があったりとメチャクチャであり、カワサキの場合はECUの製造元がバラバラで訳が分からないことになっていてバイク屋でなくとも「カワサキか・・・。」と、呟きたくなるような面倒くささがあったりと、義務化に伴いそのうち収束してくるとはいえ、特に古い車両では自爆覚悟で試してみるしか方法は無い。


ライブデータ
ライブデータとはエンジン性能や燃費などの分析に使用できるリアルタイムデータを表示する機能。
無線通信タイプの価値はこのライブデータにあると言っていいほど重要な機能で、回転計や水温計などをスマートフォンを使って表示させることで、配線の手間とお金をかけずに簡単にマルチメーターを車輌に搭載できる事から、単純にカー・バイク用アクセサリーとしての利用を目的としての購入が多い。

いっぽう、無線通信タイプよりも機能面で劣っても、メンテナンス用として利用するならスタンドアロンタイプのリーダー型やハンディタイプのほうが使い勝手はいい。

ELM327の表示できるライブデータのリストは次のとおり

アクセル関係
Absolute Throttle Position - 絶対スロットルポジション
Accelerator Pedal Position - アクセルペダルの位置
Throttle Position - スロットルポジション
Relative Acceleration Pedal Position - 相対加速ペダル位置
Relative Throttle Position - 相対スロットル位置

給排気系
Mass Air Flow - 風量
O2 Sensor - O2センサー
Ambient Air Temperature - 周囲温度
Air Fuel Ratio - 空燃比
Barometric Pressure - 大気圧
Command Equivalence Ratio - 当量比
Intake Air Temperature - 吸気温度
Barometer - 気圧
Intake Manifold Pressure - 吸気マニホールド圧力
Catalyst Temperature - 触媒温度
CO2 Emissions - CO2排出量
O2 Volts -
Exhaust Gas Temperature - 排気ガス温度
Turbo Boost and Vacuum Gauge - ターボブーストおよび真空計
EGR Commanded - 排気ガス流量(ディーゼル車)
EGR Error - 排気ガス量調節バルブの故障(ディーゼル車)

燃料系
Fuel Flow Rate - 燃料流量
Fuel Pressure - 燃料圧力
Fuel Trim Bank - 燃料トリムバンク
EVAP System Vapor Pressure - 燃料蒸発ガスセンサーの蒸気圧
Fuel Cost - 燃費
Fuel Level - 燃料計
Fuel Rail Pressure - 燃料レール圧
Fuel Used (trip) - 燃料使用量
Cost Per Mile - マイルあたりのコスト
Distance to Empty Fuel Tank - 燃料タンクが空になるまでの走行距離
Ethanol Fuel Percentage - エタノールの燃料温度

エンジン系
Engine Coolant Temperature - エンジン冷却水温度
Engine Load - エンジン負荷
Engine RPM - エンジン回転数
Engine kW - エンジンのkW 
Engine Oil Temperature - エンジンオイルの温度
Volumetric Efficiency - 体積効率
Transmission Temperature - トランスミッション温度
Horsepower - 馬力
Torque - トルク

走行/距離
Average Trip Speed - 平均トリップスピード
Distance Traveled Since Clearing ECU Code - ECUコードクリア後の走行距離
Kilometers Per Liter - 1リットルあたりのキロメートル
Trip Average KPL - 1リットルあたりの平均走行距離
Miles Per Gallon - ガロンあたりのマイル数
Trip Average MPG - 1ガロンあたりの走行距離
Distance Traveled with Check Engine Light On - エンジン警告灯が点灯してからの走行距離
Trip Time - 走行時間
Run Time Since Engine Start - エンジン始動からの走行時間
Trip Distance - トリップ距離

GPS・・・スマートフォンなどのGPSを利用
GPS Altitude - GPS高度
GPS Latitude - GPS緯度
GPS Satellites - GPS衛星
GPS Accuracy - GPS精度
GPS Bearing - GPS方位
GPS Longitude - GPS経度

その他
Speed - 車速
Timing Advance - 送信タイミング
Voltage (Control Module) - コントロールモジュール電圧

これらの項目は、全てが機能するわけではなく、表示できる内容はアプリケーション及び、車種やそのグレードなどによって異なる。
例えば、車速表示は、スピードメーターがあることから当然のように機能すると思いがちだが、例として、アイドリングストップを搭載しない車輌では車速センサーを搭載する必要が無いので省かれている場合がある。この場合、車速表示は動作しないうえに、車速に絡んだ項目も機能しない。







OBD2 スキャンツール 用語とステータス解説

YOU TUBE 動画補足
HONDA 2輪/4輪 OBD2 汎用スキャンツールをタクトで試す



基本用語


MIL - 故障警告灯
一般にエンジン警告灯として知られ、HONDAでは、PGM-FI警告灯と表記される。メーターパネル内に配置され、ドライバーや技術者にエンジン制御システムの異常を知らせる。
エンジン再始動などの手続きを行っても警告灯が消えない場合は、直ちに整備しなければならない。
警告灯に よっては点滅するものがあるが、これらは特に重大な故障を示し、これ以上車両を動かしてはならない。
 実際に故障原因が残っている状態では、テストツールを使用しても状況コードをリセットできない場合がある。

I/Mモニター 

OBDⅡ 準備状況モニター(Readiness Monitor または I/M Monitor)
準備状況モニターはOBDⅡシステムの重要な機能のひとつで、排ガス制御部品や主要な構成部品をチェックし、これらが正しく許容範囲内の状態で走行できる準備ができていることを確認する機能。
現在、11種類の監視対象がEUによって制定されているが、必ずしもこれら全ての監視対象が全車種に実装されているわけではなく、メーカーや車種によって異なる。

常時監視対象
OBDⅡによって常時モニターされている監視対象のこと。
これらはイグニションスイッチがオンの間は常にチェックされており、ほぼ全てのチェックに対して対象が正常値を返し続けないと異常が発生したとみなされる。
 1.ミスファイア
 2.フューエルシステム(燃料系)
 3.統合的な構成要素(Comprehensive Components:CCM)に分類される構成部品

 →メーカーによって異なるが、排ガス制御系の監視センサーなどが含まれる

定期監視対象
常時監視対象と異なり、エンジン始動時など、特定の時にだけ状態がチェックされる監視対象のこと。
大部分の排ガス制御部品とエンジン部品は常時モニターされる必要はなく、状況に応じてチェックされる。
 4.排ガス再循環システム(Exhaust Gas Recirculation:EGR)
 5.O2センサー
 6.キャタライザー(触媒装置)
 7.O2センサーヒーター
 8.燃料蒸発ガス排出抑制装置(Evaporative System)
 9.二次空気供給装置(Secondary Air)
10.ヒーター加熱型触媒(Heated Catalyst)
11.エアコンディショニングシステム

準備状況モニターによる状況チェック(Readiness Status)
OBDⅡシステムは、対象の構成部品のテストが完了したか否か、またその結果、走行できる準備ができているか否か、システムに記録する。
各構成部品がテストされると、後で技術者がOBDⅡのテスト状況を確認できるよう、構成部品毎に「テスト完了」の状況コードが記録される。

パワートレーンコントロールモジュール(Power Train Control Module:PCM)
エンジンやトランスミッションなどのパワートレーンを制御する。
モジュールは1つの場合も、構成部品毎に分かれている場合もある。

状況コード
OBDⅡの様々な監視モニター機能によって使用される。
いったん状況コードがセットされると、テストツールでリセットするか、あるいはバッテリーケーブルをはずしてシステムを停止させるまで、そのまま残り続ける。
状況コードがリセットされると、「テスト未完了」の状態になる。
リセット後に状況コードをセットするためには、テスト走行を行う必要がある。
テスト走行には、発進、停止を伴う市街地走行、高速走行、エンジン停止、再始動など一連の使用パターンが必要とされ、これらの全パターンテスト実施後に、はじめて「テスト完了」がセットされる。
したがって、テストが完了するまでは、一時的に不安定な状態になる場合がある。テスト完了までにどのような走行パターンを行う必要があるか、当該車両の整備マニュアルに記載がある場合もある。

DTC 問題診断コード(Diagnostic Trouble Codes:DTCs)
5桁の英数字で構成される。車種によって、オンボードコンピューターの操作でダッシュボード上に表示できるものもある。



スキャンツールのステータス文字の意味
A ~ G
ABS - Anti-lock Braking System
A/C - Air Conditioning
AIR - Secondary Air Injection System
BARO - Barometric Pressure
CKP - Crankshaft Position Sensor
CMP - Camshaft Position Sensor
CEL - Check Engine
Light - same as Malfunction Indicator Lamp (MIL) or Service Engine Soon
CO - Carbon Monoxide
CO2 - Carbon Dioxide
DEPS - Digital Engine Position Sensor
DLC - Data Link Connector
DIS - Distributor-less Ignition System
DTC - Diagnostic Trouble Code
ECT - Engine Coolant Temperature
EEPROM - Electrically Eraseable Programmable Read Only Memory
EGR - EGR stands for Exhaust Gas Recirculation. It is part of the vehicle emmissions system, and is used to reduce combustion temperature and pressure to control Oxides of Nitrogen. There are generally three parts to the EGR system: the EGR valve, an actuator solenoid, and a differential pressure sensor (DPF). These things work together to deliver the correct amount of recirculation based on engine temperature, load, etc.
EVAP - Evaporative Emmissions System
TP - Federal Test Procedure


H ~ M
H2O - Water
HO2S - Heated Oxygen Sensor
HC - Hydrocarbon
HVS - High Voltage Switch
IAC - Idle Air Controller
IAT - Intake Air Temperature
IC - Ignition Control
I/M - Inspection/Maintenance
KS - Knock Sensor
MAF - Mass Air Flow (Sensor)
MAP - Manifold Absolute Pressure
MIL - Malfunction Indicator Lamp - same as Check Engine Light or Service Engine Soon
MR - Magneto-Resistive
MSC - Mass Storage Cartridge


N ~ T
NOx - Oxides of Nitrogen
OBD - OnBoard Diagnostics
OBD-I - On-Board Diagnostics Generation One
OBD-II - On-Board Diagnostics Generation Two
OBPA - Off-Board Programming Adapter
O2S - Oxygen Sensor
OSC - Oxygen Storage Capacity
PCM - Powertrain Control Module
SES - Service Engine Soon - same as Malfunction Indicator Lamp (MIL) or Check Engine Light (CEL)
SPS - Service Programming System
TCC - Torque Converter Clutch
TDC - Top Dead Center
TP - Throttle Position or;
TPS - Throttle Position Sensor
TWC - Three Way Catalys


U ~ W
UART - Universal Asychronious Receive & Transmit
VCM - Vehicle Control Module
VIM - Vehicle Interface Module
VPW - Variable Pulse Width
VSS - Vehicle Speed Sensor
WOT - Wide Open Throttle

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