2020年11月16日月曜日

CT125 電装 追加のガイドライン

※ 注意:
一般公道を走行する乗り物である為、電気系の知識や経験がない初心者が行う作業ではない。
電装系のカスタムはエンジン等の駆動系より軽く気楽そうに思ってしまうかもしれないが、僅かなミスでも走行不可能な状態になる場合がある事や、最悪の場合は火災の原因となる大きなリスクを伴う作業であることを理解した上で作業する事。
新車で保証期間中の場合は、保証の対象から外れる場合があるので、販売店と相談の上、作業を行う事。




目次:

ハンドルSW


車両ベース電力概算
CT125のACG(AC Generator:交流発電機)の発電量は190W(15A)である。
 
発電量の190Wは乗用車等のスペックを参照して5000rpm時の発電量と推測 アイドリング時の発電量は最大発電量の30%程度が殆どなので190Wの30%=57Wとする。
バッテリーはGSユアサ YTZ5S
10時間率容量(Ah)3.5 サイズ:長さ114x幅71x高さ86 普通充電電流(A)0.4(4.8W)

標準状態でのCT125消費電力:推定46.7W(5000rpm)
計算式 W=AxV A=W/V V=W/A

内訳

CT125の電装系の仕様はサービスマニュアルにも記載が無い等、殆どが非公表なので推測で計算
CT125のヘッドライト
DRIVING BEAM(ハイビーム):10.1W/14.4V(0.7A) passing beam(ロービーム):5.1W/7.2V(0.7A) POSITION:3.5W/13.5V(0.26A)
※ヘッドライトは最も値が大きいDRIVING BEAMの10.1W/14.4V(0.7A)で計算

CT125のテールランプ
非公表 推定10W/12V程度で計算

CT125のウインカー
非公表 推定6.2W/12V(0.52A)程度で計算(ウィンカーリレーの仕様が3.1wx2)

ECUや各種センサーの消費電力
ECUで1A程度という話だが、各種センサー類を含めたものかは不明。12Vx1A=12Wで計算

バッテリー(充電電流)
12Vx0.4=4.8W
その他、メーター類などあるが、参考になるような資料が見つからないので省略した

利用できる電力:190W-48.9W=141.1W

恐らく車両設計の想定的にもキリがいい最大で120W(10A)程度で見積もっておけば良いと思われる

誤解しないでほしいのが120Wが使えるのはエンジン回転数が5000rpm以上の場合という事。(5000rpmという数値も自動車を参考にしたもので、正確ではない)

120W(10A)という数値はエンジン回転数が5000rpm以上の場合の数値なので、高速道路を走り続けるならともかく、高速道路を利用できないCT125では現実的ではない。
仮に渋滞や信号などストップ・ゴーが多い都市部などの利用で120W(10A)まで使って走行していると、バッテリーは早々に死んでしまうだろう。
キックスタートがあるので仮にバッテリーが死んでしまっても何とかなるが、のんびりトコトコといった利用がおおい場合は、45W程度に抑えておくのが無難だ。


主な電装オプションの消費電力(Wは最大出力時)
Honda純正グリップヒーター
半周タイプ:18W 1.5A(CT125 純正オプション)
全周タイプ:28W 2.4A
(ホンダ二輪 純正オプション)

ホンダの純正アクセサリー 取扱説明書のダウンロード
http://cssportal.css-club.net/honda/MCA/Start.asp?GROUP=oth
USBソケット(最大供給能力)
USB1.1/2.0規格:0.5A 5V 2.5W
USB3.0規格:0.9A 5V 4.5W
USB Battery Charging規格(USB BC Rev. 1.2)
SDP:0.9A 5V 4.5W(通信機能有)
CDP: 5A 5V 25W(通信機能有)
DCP:1.5A 5V 7.5W(電力供給のみ)
USB Type-C
USB Type-C Current1.5A :1.5A 5V 7.5W
USB Type-C Current3A  :3A 5V 15W
USB Type-C PD(USB PD3.0):5A 20V 100W
Quick Charge
Quick Charge 3.0 2.6A/4.6A:3.6V~20V 18W
Quick Charge 4.0 2.6A/4.6A:3.6V~20V 18W
3A:5V/9V(USB-PD動作時) 27W
 1A~3A:3V~11V(USB-PD 3.0 PPS電流制限時) 27W
 

※純正アクセサーリソケットをACCカプラに接続した構成でUSB PD3.0対応のUSBアダプタを使い、USB PD3.0対応の電子機器を接続して充電し、更に他のUSB機器等を使用してしまうと車両のヒューズが切れてしまうので注意が必要(USB PD3.0対応の電子機器によっては接続しただけでヒューズが切れる場合もあるが、車体のバッテリーへの充電も怪しくなるので継続して使用するとバッテリーが何時の間にか死んでしまう)。

※2020年現在、USB3.0以上の規格や今後の新規格を最大限利用するためには、ホンダの純正アクセサーリソケットをバッテリー接続仕様にする必要がある。
 

 

使用部品
一般的な車載電装で必要な部品や材料は大まかに4種類程度である。
・配線コード
・リレー
・ヒューズ
・接続端子(カプラやギボシ等)


配線コード
配線コードの太さは余裕があるものを選んでおくと安心だが、太すぎると端子の装着が困難になる。
例えば、エーモンの0,75sq(スケア)の配線コードの場合は、流せる最大電流は6.6Aとなっているが、補助ライトの種類とUSBの充電規格又は、グリップヒーター等によっては同時に使用するとあっさりと5Aを超えるような組合わせが出来てしまう。
その為、選択する配線コードのスペックは1.25sq以上の物を選択する事になるが、選択肢は1.25sqか2sqの二つに限られる。
エーモンの配線スペック
sq 太さ(スケア) 最大電流 参照リンク
0.2sq (AWG 24) 2.5A(12V/消費電力30W以下) https://amzn.to/3m8Tmqe
0.5sq (AWG 20) 5A(12V/消費電力60W以下) https://amzn.to/2UYPs74
0.75sq (AWG 18) 6.6A(12V/消費電力80W以下) https://amzn.to/3l5RpJM
1.25sq (AWG 16) 11.6A(12V/消費電力140W) https://amzn.to/2HzjA62
2sq (AWG 14) 16.6A(12V/消費電力200W) https://amzn.to/364Lr7O
3sq (AWG 12相当) 30A(12V/消費電力360W) https://amzn.to/3m0gOFX
5sq (AWG 10相当) 40A(12V/消費電力480W) https://amzn.to/374fgEMX

1.25sq(スケア)は 最大電流が 11.6A最大消費電力は12Vで消費電力140Wと、アクセサリーソケットが純正品ではなく、社外USBソケットタイプを利用するには十分なスペックだが、利用するかはともかく、純正アクセサリソケットを限界まで利用できる仕様にしたいなら、2sq(16.6A最大消費電力は12Vで消費電力200W)までは可能(純正アクセサリソケットの配線コードの太さ的に限界に近いか、超える可能性があるので保険としてヒューズは15A以下を使う)。と、社外USBソケットタイプアクセサリーソケットだけではまねのできない電源を確保することができる。

電源コードの太さは、2sq以上となると次は3sqとなり配線コードが太すぎて一般的な接続端子やコネクターが使えなくなるので2sq(スケア)までが限界となる。

余裕を持つという意味でも2sqの配線コードは理想だが、その線の太さからくる扱いずらさと、利用するリレー次第では最大10Aが限界になってしまい無駄になってしまうという組合せの問題もあり、リレーを隠せるような取付けスペースが無いに等しいCT125では、見た目を気にしないのであれば別だが、配線の取り回しと配線部品の選択に悩まされることになるだろう。

注意したいのは、補助ライトや、USB機器を限界まで利用できると言っても、その電源はバイク用のちっぽけなバッテリーから供給されるという事だ。
接続する機器によっては、気が付いたらバッテリーが死んでいたと言う結果になるので、高出力の製品の接続は、一時的な利用に留めるべきである。
 



リレー
バッテリー直で繋いだ電源をメインスイッチ連動にする為には重要な部品だが、構造自体は単純な割に意外と大きいので設置場所に悩まされる厄介な部品だ。
リレーの購入は特に何かが優れている訳でもないが、実績とラインアップからエーモンの製品一択である。

エーモン リレー 4極 DC12V・240W(20A) 3235

二輪/四輪を問わず電装では定番とも言えるエーモンの4極リレー 3235
●コイル消費電流:150mA
●使用可能電力:DC12V・240W(20A)以下
DIYの電装でリレーと言えばコレと言うほどの定番品で、自動車/バイクの用品店からホームセンターまでどこでも手に入る
バイクによっては収まりそうな所に収まらないような微妙な形状とサイズで設置場所に悩まされることもある。
amazonでエーモン リレー 4極 DC12V・240W(20A) 3235を見る

エーモン 防水リレー (防水性能IPX規格4相当) 多層防水パッキン仕様 2898

エーモンで唯一の防水4極リレー 2898
●コイル消費電流:150mA
●使用可能電力:DC12V・200W(15A)以下
防水という事でバイクに最適と言いたいが、残念なことに使用可能電力が15Aと控えめな割にサイズが絶望的に大きいという致命的な欠点がある。
取付けスペースさえ確保できれば最適な製品なのは間違いない。
amazonでエーモン 防水リレー 2898を見る

エーモン コンパクトリレー 5極 DC12V車専用 3234

唯一無二のコンパクト5極リレーが3234だ。
●コイル消費電流:46mA
●使用可能電力:DC12V・120W(10A)以下
コンパクトさと引換えに使用可能電力が120W(10A)以下に制限される事から、バイクにおいては通常利用では十分な性能だが、せっかくのバッテリー直の電源をリレーの制限で生かしきれない物足りなさがある。
想定用途が車の装飾用LED等に利用する事もあって、5極という構成となっており、1極はイモビ等のメインスイッチOFF後の電源確保に利用できる。
コンパクトさを追及した結果、リレーと基板を熱収縮チューブで覆っただけという構造なので防水性は皆無で、いじり過ぎると配線が基板から外れたりするので取付け時は慎重に扱う必要がある。



ヒューズ
言うまでもないが、短絡や過負荷などによる過電流によって危険な状態になることを防止する目的で使用するが、問題はそのサイズである。
リレーと同じく、車では問題にならないサイズでも無駄と思えるほど大きい物が殆どで、特にカウル等がないネイキッドタイプや小型のバイクでは設置場所に頭を悩ませる場面は珍しく無い。

Kiligen インライン ATC ATO ヒューズホルダー 自動車用20A 防水

安価な中華製品のミニ平型ヒューズ用ヒューズホルダー6本セット
ヒューズが(3A/5A/7.5A/10A/15A/20A各1個入り)引き抜き治具が付属
ケーブルは被覆含めて2sq相当、内部の芯線は1.25sq相当、ループ接続してあるので必要な長さに切断して利用する。
防水性は樹脂製のカバーという事もあって中途半端に密着していることから僅かな隙間が毛細管現象をおこしてあっさりと浸水する。
防水性を除けばコストパフォーマンスは高いが6個も使わないことを考えると微妙な気もする
インライン型ヒューズホルダは殆どの製品がそうだがキャップ部分の高さがネックでミニ平型ヒューズを使う利点が無くなっているのが残念だ。
エーモン ミニ平型ヒューズホルダー DC12V・180W/DC24V・360W 15A(MAX) E424

エーモンのミニ平型ヒューズ用ヒューズホルダー
ケーブルの色が黒というのが意見が分かれるところだが、ホルダー部分は柔らかい樹脂製で中華の同等品よりは防水性が期待できそうに見えるが無駄であった。
ケーブルは1.25sq相当で15Aまで対応する。
ヒューズは付属していないので別途購入する必要がある。
キャップ部分を含む大きさは中華製とほぼ同じサイズなので、この製品を積極的に選択するメリットはない。
キジマ(Kijima) ヒューズホルダー 低背型 20A 防滴 304-7076

現状、バイクで利用するには激しく推奨できる逸品で、日本のフジックス社製。
使用するヒューズが車体のヒューズと同じ低背型を採用した事でインライン型と呼ぶにふさわしいスリムなボディを実現している事と、特にホルダー部分の造りこみ具合は特筆に値するものとなっている。

ホルダー部分はガラス入りのPBT樹脂でエンジンルーム等の過酷な環境に対応し、キャップ部分は独立したゴム製のキャップを採用。ヒューズ端子とリセプタクルコンタクトの接触抵抗軽減にも重点を置いた設計で、さらにこのサイズでIPX5の防水性能という非の打ち所がない内容。
コードの引き込み部分にもワイヤシールを採用するなど、その堅実な造りは他のインライン型とは一線を画す製品となっている。

価格がエーモンのインライン型の参考価格¥284に対し、3倍近い参考価格¥836となっているが、内容は十分納得できるものだ。
OEM調達先の選択において利益追及で台湾などの安い製品ではなく日本のフジックスから調達したのは、両社の関係は解らないが、キジマは非常に良い選択をしている。
キタコ (KITACO) ヒューズホルダーセット 低背ヒューズ用 756-9900200

キジマのヒューズホルダーと同じタイプでキタコの新製品。台湾のA-TEAM FUSE INC のOEM。
ほぼ、キジマと同じ仕様だがホルダーのケーブル引込み部分にあるグロメットの形状が異なる他、ギボシ端子が装着済みという違いがある。

注意点としては、ギボシ端子が装着済みなのはありがたい内容なのだが、付いているギボシがホンダ用のギボシ端子となっており、エーモンのギボシ端子とは径が異なるという残念なものとなっている事だ。

キジマのフジックス製と比べて、成形も綺麗でエッジがシャープなので一見、見た目も良く気密性も高そうだが、ホルダーを構成する素材がPVC(塩化ビニル)ということもあり、玩具的な質感とPVCの特性上、エンジンの近くのような熱を帯び続ける場所では表面が伸びて反りの原因となるので、使用場所には注意を要する。
カバー部分はゴムではなくナイロン樹脂製でカッチリとした造形だが、素材の性質上、高い防水性は期待できない。
高さは2ミリ程度高く裏面が丸みのある形状のためフレーム等に結束バンドで固定するような用途には向かないなど、なんとも微妙な製品だ。
フジックス製のキジマ製品が素材から形状・使い勝手まで、無骨ながらポイントを押さえた出来の良さから、敢えてこの製品を選ぶ理由がない。
キジマがフジックスの製品を販売している事から、キタコもOEMとしてフジックス製を選択できたと思うが、そうしなかったのは利益優先の結果ということなのだろう。
ヒューズホルダー 14AWG 10個 高品質高耐久 台湾製 インライン

台湾のA-TEAM FUSE INC.製インライン低背ヒューズホルダー。
10個で¥1,288、一個当たり¥128.8と恐ろしく安い。
商品説明でキャップの素材がゴム製となっているが実際はナイロン(PA-66)である。
IP表記が無い事から察しできるが、 防水・防塵性はあくまで、防水・防塵デザインであって期待はしない方がいい。

その安さと小ささから魅力的に映るが、安いのには中国製造で人件費が安い事に加え、使用している素材が非常に安価なPVC(塩化ビニル)で、キャップやコードの引込み部分はナイロンと、使用する素材のコストが低い物で構成されている。
ホルダー部分の素材がPVCである為、当然PVCの短所を持つことになるが、主な短所は低温状況下で脆い、5℃以下の環境下では衝撃に対して急激に脆くなり割れやすくなる事と、太陽光を浴び続けると白化、熱に弱く65℃~85℃で軟化、熱を帯び続ける状況にあると表面が伸びて曲がり、反りの原因となる等、車やバイクで使うには設置場所を選ぶ素材である。
デイトナ ミニヒューズホルダー 96231

ミニ平型を採用した平凡なシングル型ヒューズホルダーに予備用のヒューズホルダーを搭載したアイデア製品
使用可能電力の記載が無いが、付属するヒューズとコードの太さから10Aと判断していいだろう。

防水性は皆無で予備用ヒューズホルダーを設けた分サイズが肥大化しておりカウル付きの大型バイク以外で利用するのは厳しい。
エーモン 防水平型ヒューズホルダー DC12V・200W/DC24V・400W 15A(MAX) (防水性能IPX4相当) 2889

エーモンの防水ヒューズホルダー
同じエーモンの防水リレーと同様にサイズが異様に大きく、その割に防水性能はIPX4相当と使用可能電力は15Aと控えめ。
何と言っても問題は、リレーと勘違いしかねないそのサイズである。
その大きさと防水性能から剥き出しで使用することになるが、目立たない場所にうまく取付けられるなら選択肢の一つである。





接続端子(カプラやギボシ等)
一本の電源コード同士を繋ぎ合わせて取外しも可能にするのがギボシ端子。
複数の配線を同時に接続し取外しも出来るようにしたものがカプラー(コネクター)。
どちらも便利だが、特に防水カプラーに関しては嵩張る事と、導入には意外なほどのコストと手間が掛かるという欠点がある。

エーモン ギボシ端子セット AV(S)0.5~2sq 12セット 3301

用品店やホームセンターなど手に入れやすい定番のエーモンのギボシ端子
使用可能電力12V/200W 16A まで
防水性は無いので使用できる場所は限られる

エーモン 防水ギボシ端子セット(防水性能IPX3相当) AV(S)0.5~0.85sq 4セット 3343

エーモンの防水ギボシ端子。
利用できるコードの太さが細線用で0.5~0.85sqまでと決まっているので注意する事
防水ギボシ端子は一個や二個なら問題にならないが四個以上になると、かなり嵩張ってくるので多く利用する場合は配線レイアウトで工夫する必要がある。

エーモン 防水ギボシ端子セット (防水性能IPX3相当) 1.25-2.00sq 2896

エーモンの太線用1.25-2.00sq防水ギボシ端子。
バッテリーに繋いだ電源コードやアクセサリソケットなど電力を必要とする電装品の電源コードは、1.25sq以上のケーブルを使用するので、防水ギボシ端子はこちらを使用しないと電源コードをスリーブに通すことはできない。
逆に0.85sq以下の電源コードを太線用1.25-2.00sq防水ギボシ端子に使用するとスリーブが緩すぎて防水にならない。

       
キタコ電源取出しハーネス(type4) 適合:CRF250L/M(MD38全車種)| CT125ハンターカブ(JA55)

CT125のACC 2Pカプラに接続してACCソケットとは別に電源用ハーネスを追加できる。
これにより、バッテリー直の電源をメインスイッチ連動にするためのリレー用電源が手軽に確保できる。
自分でカプラーのハウジングやピンを購入して自作するより安上がりで確実なのでお勧めだが、このハーネスだけでもかなり嵩張るので配線構成次第ではライトケース内に収めるのは困難を極める事になる。

amazonでキタコ電源取出しハーネス(type4)を見る

キジマ カプラーハウジング 2極 HM090 オス/メス1対 汎用 1セット 304-7130

純正アクセサリソケットをバッテリー直で接続するために必要。
キタコの電源取出しハーネスを更に追加して代用する事も可能だが、カプラーが大きいのでヘッドライトカバー内に収まりきらない可能性と配線の見苦しさを考えるとカプラーを自作したほうがスマートに収まる。

amazonでキジマ カプラーハウジング 2極 HM090 オス/メス1対 汎用 1セット 304-7130を見る

キタコ 防水ギボシ端子セット(CA/CB103) ホンダ/オスメスセット/5セット 0900-755-01200

シフトセンサー感応式の汎用シフトインジケータを取付ける場合に必要。
CT125のニュートラル検出用ギボシ端子にチェンジ検出スイッチ(スイッチASSY)のニュートラル信号線を接続する必要がある為、それに合わせたホンダ防水ギボシ端子を用意する必要があるのだ。

amazonでキタコ 防水ギボシ端子セット(CA/CB103) ホンダ/オスメスセット/5セット 0900-755-01200を見る





CT125の左ハンドルスイッチASSY用カプラーの製作用部品
ハザードランプ等のスイッチが搭載された他車種用左ハンドルスイッチASSYのカプラーをCT125用に変更する場合に使用する。

防水コネクタハウジング

スイッチASSY側

8P025WP-HS-M-tr

矢崎総業025型HS防水シリーズ8極Mコネクタ ハウジング オス
配線コム
8P025WP-HS-M-tr
配線コム(楽天市場店)
8P025WP-HS-M-tr

矢崎総業025型RH・HS防水シリーズM端子(ワイヤーシール付)オス
配線コム
M025WP-RH-HS
配線コム(楽天市場店)
M025WP-RH-HS
 車体側
通常、左スイッチASSYだけを交換する場合、車体側のカプラーは必要ない。
8P025WP-HS-F-tr

矢崎総業025型HS防水シリーズ8極Fコネクタ ハウジング メス
配線コム
8P025WP-HS-F-tr
配線コム(楽天市場店)
8P025WP-HS-F-tr

矢崎総業025型RH・HS防水シリーズF端子(ワイヤーシール付)メス
配線コム
F025WP-RH-HS
配線コム(楽天市場店)
8P025WP-HS-F-tr

使用する配線は自動車用電線を用意する必要があるが、CT125の左ハンドルスイッチで使用するカプラーの電線は極薄肉電線タイプのAVSSCAVS規格の物を使用する。
この電線は一般にはまず販売されていない(特にCAVS線)ので専門店から直接購入する。

千石電商 

矢崎
自動車用薄型低圧電線 0.3SQ 2m×6色(赤黒白黄緑青) CAVS 0.3SQ L-2×6【A】赤黒白黄緑青

自動車用薄型低圧電線 0.3SQ 2m×6色(茶空紫橙灰桃) CAVS 0.3SQ L-2×6【B】茶空紫橙灰桃




ハンドルスイッチASSY

主に250㏄の一部と400㏄クラス以上のハザードスイッチが搭載されているハンドルスイッチを流用し、カプラー等の配線を自前で組み直す事でハザードランプの機能をCT125に追加できる。
但し、600㏄以上のバイク用になるとコストが掛けられる為、ディマースイッチの構造が異なるのは珍しくなく、ロービームの配線が無い等、小型クラスのバイクにはそのまま配線変更だけで流用できない等そうは甘くない。
 また、配線の差し替えに伴うカプラー等の製作は単純な作業でありながら材料の調達から製作までかなり面倒で、苦行に近い。


ベースとなるハンドルスイッチASSYは、形状が同じで違和感が無い一昔前のホンダ純正部品(35200-MJE-DF1)等が利用されるがこれらは、ディマースイッチの構造が異なり、CT125で利用するにはディマースイッチに配線を移植する必要があり、作業難易度が上がり、あまり現実的ではない事から、アマゾンなどで売られている品質は悪いが低価格なコピー品を利用する事になる。

35200-KZZ-J02
  CB650F用 35200-MJE-DF1
 NC700用 35200-MGS-D12
 NC700用 35200-MGS-J31
 旧CRF250RA用 35200-KZZ-J02
どうしてもホンダ系に拘るなら上記純正スイッチは配線変更だけでは利用できないので、素直にCT125用として売られている物を購入する事をお勧めする。
ハイエンドモデルのハンドルスイッチ
CBR1000RR用 35200-MKF-D44 スイツチASSY.
をCT125に搭載する改造も試しているが、高価なだけあって構造が全く異なり難易度が跳ね上がるうえにボタン数も無駄に多くなる事からマニアックな独自電装を施さない限り殆どのボタンが無駄になってしまう。

amazonで売られている類似商品の例
 7/8" 22mm オートバイハンドルスイッチ
価格は純正の1/3程度と安価なだけにその品質はスイッチASSYの固定が樹脂製のハウジングに直接タッピングスクリューでねじ込むという100均レベルの構造で、非常用としてなら使えるレベルでまるで中高生の電子工作レベルの配線処理等、とにかく酷い。



ホンダ車スイッチレイアウト問題の解決用


2010年頃以前のホンダ製バイクに乗っている(乗っていた)場合や、カワサキ、ヤマハ等をメインで乗っている(乗っていた)場合、2010年以降のホンダ車はホーンスイッチのレイアウトがウィンカーと入れ替わった形になっている為、誤操作を引き起こす原因となっているが、その問題を解決し、ハザードまで搭載できる方法として古いホンダ純正や他社の純正スイッチASSYを流用するのは広く行われている。

欠点として、ハンドルスイッチのデザインの統一性が失われるが、市街地で誤操作する気まずさを考えれば些細な問題だろう。


ホーンスイッチの配置が現在の配置になる前のホンダ ハンドルスイッチ(カワサキ、ヤマハ等と同じ配置)

 スイッチレイアウト変更前のホンダ純正(さすがに古臭さは否めない)
 ホンダ 純正CBR600RR用 35200-MJC-D01

  他社純正スイッチASSY(2020年、現行)

さすがに現行品だけあって、ハウジングの形状こそエッジが立っていてホンダ純正とは違和感があるものの、ボタンの形状自体は違和感がない


ヤマハ 純正4C8-83969-00
カワサキ 純正LH 46091-0118と同じに見えるが、同じなのはスイッチとレイアウトだけでハウジングの分割構造が全く異なる別物である。 価格も高い。


カワサキ 純正LH 46091-0118
ヤマハ 純正4C8-83969-00に対してこちらはハウジングが前後にスッパリと分割される汎用感あふれるシンプルな構造で価格がヤマハの約半値という安さがそれを物語っている。

汎用ハザード付き左ハンドルスイッチASSY


amazonなどで販売されているカワサキ 純正LH 46091-0118のそっくりさんで、価格は2000円以下という恐ろしく安価な製品だが、驚くべきことにスイッチの防水性が皆無なこと以外はハウジングの造りは純正品と遜色がない。
配線図などは付属しないし、スイッチの防水化加工や配線を引き直す手間を差し引いても、手にしてみれば恐ろしくコストパフォーマンスが優れているのが判る。
ハザードの追加やホーンスイッチのレイアウト問題を解決するだけであれば、配線の手間暇と労力も余裕で元が取れる物だ。

Amazon 汎用ハザード付き左ハンドルスイッチASSY
https://amzn.to/3JxXYCb
https://amzn.to/3FL1Z3Y


ハザード付き右側ハンドルスイッチ

左側以外に右側ハンドルスイッチにハザードスイッチが搭載されているタイプでCT125の右側スイッチASSYとスイッチハウジングが互換の物が存在する。
コストが比較的安価に収まり、取付けも容易なのがメリットで、さっぱりし過ぎな右側スイッチが寂しいと感じるなら試してみる価値はあるが、左スイッチの配線を加工する必要がある為に純正品の配線に傷をつけたくない場合は採用できない。



Honda CBR500R/CBR400R(2021) 35130-MKP-D01
Honda CRF250L/CRF250RA(2021) 35130-K1T-J51

ハザードスイッチはオルタネイトタイプなのでハザード以外にも応用が利く事からカスタム用素材としても便利







電工用工具
個人がバイクや車で使う電工用工具は、主に配線関係の工具が中心となる。

goot(グット) デジタル温調はんだごて PX-280 温度調節

設定温度の指定が出来てセラミックヒーターで既定温度になるまで20~30秒ほどで非常に早く、 一定時間はんだごてを使わないでいると自動的にスリープする機能もある。

この使用感は次世代はんだこてと言える物で強くお勧めできる物だ。
欠点は、本体に対して電源ケーブルが重く、腕にまとわりつくなどイラッとすることがあるが、これは手持ち半田こての宿命として止むを得ないところだろう。
はんだこてを買うなら、多少無理してでもこれを買う事をお奨めする。

同様の機能を持った安価な中華製品もあるが、性能は桁違いなので間違っても買わないように。
amazonでgoot(グット) デジタル温調はんだごて PX-280 温度調節を見る

コテライザーオートミニ

軽量かつ小型で電気の無いところでも使える自動着火(ワンタッチボタン)タイプの小型ガス式ハンダゴテ。
基板上のハンダ付けからアマチュア無線·ホビー等幅広い用途に使用可能。

一回のガス充填で使用時間は約1時間·電気ゴテの15W~60Wに相当。
専用ガス以外に入手しやすいライター用ガスボンベでも使用はできる。
電源不要でケーブルが無いのでどこでも作業しやすく扱い易いので持っていて損はない。

amazonでコテライザーオートミニを見る

エーモン 電工ペンチ 全長約255mm (1452)

ギボシ端子を扱うような機会は年に数回程度という頻度なら、高価な電装工具は宝の持ち腐れになってしまうので安価な電工ペンチで十分である。

このエーモンの電工ペンチはそんなニーズにピッタリな製品で、ギボシ端子のカシメに関しては慣れは必要なものの非常に優秀だ。
ワイヤーストリッパーやワイヤーカッター等の機能もあるが、オマケレベルの物と思った方がいい。
特にワイヤーストリッパーに関しては専用の物を購入したほうが捗る。 1000円台の圧着工具としては非常に優秀なので十分元が取れる。

amazonでエーモン 電工ペンチ 全長約255mm (1452)を見る

エーモン 細線用電工ペンチ 全長約160mm 1431

電子工作においては、必須の工具だが一般的な車両用電装の配線作業ではまず使う事が無い。
車両用電装で細線用電工ペンチを使う場面は、ECU関係やスイッチ関連の防水カプラー等を自作する場合に必須となる。

電子工作が趣味という人でもない限り、使う頻度は人生において数回あるかないかというレベルで使う機会がない工具で、余りに使う機会が無いことから買っていたことも忘れるほどだ。
機械をいじるのと違って電装系は何故か作業自体がとにかく面倒に感じてモチベーションが保てないものだが、特に細線を扱う作業は出来る事ならやりたくは無いという作業の筆頭だ
したがって使う工具は必要に迫られて仕方なく用意するので、安価なエーモン 細線用電工ペンチ一択だ。

amazonでエーモン 細線用電工ペンチ 全長約160mm 1431を見る

Dark current 暗電流
Parasitic current 待機電流
電装品を追加した場合、仕上げにチェックしておきたいのがDark currentの状態だ。
配線ミスや電装品の故障があった場合、Dark currentの数値は異常な値を示す。
バッテリー容量の少ないCT125では、Dark currentの値は0.01A以下の限りなくゼロに近い値であることを確認する。
仮にDark currentの値が0.01Aとした場合、そのまま充電も運転もせずに放置しておいた場合は計算上では約2週間でバッテリーがあがってしまう。

 
 

2020年11月11日水曜日

CT125 補助ライト取付のガイドライン

基本的に自動車の電装をDIYできる工具や機材と知識や技術がある事が前提である。
乗用車の電装を行うのは安全的にもコスト的にもリスクが高いので自信がないならバイク屋さんにお願いする事。

道路運送車両法による補助ライトの条件
四輪に限らず、二輪の補助ライトの搭載には法律により様々な規定があるが、要点は以下のとおり。
補助灯の色
補助灯の色は白色か黄色(淡黄色)でなければならない。
そしてこれらの色の補助灯を取り付ける時には、どちらかの色に統一して補助灯を取り付ける必要がある。
2つの補助灯を取り付けるなら、どちらの補助灯も白色にする、またはどちらとも淡黄色にする事。
補助灯の数。
取り付けるだけなら問題はないが、同時に点灯させられる補助灯の数は最大2つまでとなっている。つまり、補助灯を3つ以上同時点灯させる構造は違反となる。
補助灯のスイッチは必須
補助灯はオン/オフが可能でスイッチの状態が判別しやすい物を取付ける事。
常時点灯は不可。
補助灯を取り付けられる高さ。
補助灯の上縁部分はヘッドライト上縁部を含んだ水平面以下にあること、そして地上から800mm以下、地上から250mm以上の位置に収まっている事。

ヘッドライトより上、及びハンドルバー付近にフォグランプ(補助灯)を付けることはできないが、作業用であれば取り付けは可能。

取付ける為の条件

取付ける条件は、スイッチが走行中にドライバーが操作できる範囲にないこと、車両の全高が変わらないようにすることが条件となる。
あくまでも作業用途で使うことが前提で、一般道を点灯して走行するともちろん違反となる。 

運転中に操作できる場所にスイッチが無く点灯さえしなければ何処に何個つけようが、それはただの飾りなので自由に取付けられる。

補助ライトの選択

CT125等の125㏄クラスでは利用する電装品と発電容量を考えると、10W程度の製品が扱いやすいが、20Wや30Wクラスになると明るさと引換えに消費電力の高さとその眩しさ故に扱いが難しくなる。

ライトの大きさも注意したいポイントだ。
一般にフォグランプとして売られている物は、小型と言っても殆どの製品は4輪の自動車に取付ける事が前提で作られている為に意外と大きく、殆どが口径だけで7~8㎝以上の大きさがあり、車体に取付けてみたらイメージと違うという事もあり得る。
 
広角(ワイド)タイプか?狭角(スポット)タイプか?
基本的には、広角(ワイド)は照射範囲が広く(90°以上)照射距離は短い。
反対に狭角(スポット)は照射範囲は狭く(30°程度が扱いやすい)、照射距離は長い。
※リフレクターやレンズによっては当てはまらない
この特性から主に一般道路を走行するという条件では、お勧めは狭角(スポット)タイプだ。
暗いとはいえ横方向の照射範囲の広さはヘッドライトに任せて、その足りない部分を狙って光を当てる事ができるので繊細な調整がしやすい。
時速60キロで走行していた場合、停止するまでの距離は約32メートル前後の距離が必要であり、前方の障害物にどれだけ早く気付けるかを考えると照射距離は重要な要素だ
一方、広角(ワイド)タイプだと遠くを照らすには暗い事と、無駄に照射範囲が広いので対向車も迷惑なのだが、調整しようにも元々照射範囲が広いので調整のしようがない。
結局、右側のライトだけ極端に下向きにライトを向けるか遮蔽板等で照射範囲を部分的にカットする事になる。


配線
補助ライトの電源はバッテリーから供給させるが、ここで、常識的な話ではあるが、一応説明しておくと、そのままバッテリーから直接つないでしまうと唯の垂れ流しになってしまう(真性のバッ直)。このような真性のバッ直をUSBアクセサリーソケット等でやってしまうと、バイクに乗らなくても電力が消費され続けてしまうので、いつの間にかバッテリーが上がっていたと言う状態に陥る。
そうならないように、バッテリーからの電源を車両のメインキーに連動させる必要がある。

要するにバッ直といってもバッテリーから直に対象の電装品に繋ぐわけではなく、バイクのキースイッチをオフにすれば、連動してバッテリーに繋いだ電源もオフになるようにする事を含めてバッ直と言う。

バッテリー直の電源をメインキーと連動させる為にリレーを使うが、そのリレー用の電源をどこから貰うかというと、CT125にはACC用電源カプラが用意されているのでリレー用の電源取出しに悩むことは無い。

リレー用のACC用電源カプラの分岐ハーネスは自作しても良いが、キタコの電源取出しハーネス(type4)を使えば、ギボシ端子の装着作業だけで済む。
amazonでキタコ電源取出しハーネス(type4)を見る
一組の補助ライトでキタコの電源取出しハーネス(type4)を使った配線図の例 
<<=ギボシ端子 
どうせバッテリー直の配線を用意するなら、せっかくだから純正アクセサリソケットもバッテリー直にしてMAX1Aから10倍にしてやろうか!となるだろう。
純正アクセサリソケットのようなシガーソケットタイプの真価を発揮させるには、バッテリー直の電源は必須なのだ。
一組の補助ライトとバッテリー直のアクセサリーソケットの配線図の例 
<<=ギボシ端子 

配線方法も確定して、あとは必要な部品の選択と車体に配線を行う事になるが、スペースにゆとりが無いバイクにおいて、この配線作業が最も面倒な作業といえる。



参考資料:道路運送車両の保安基準
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2016.04.01】〈第三節〉第 199 条(前部霧灯)

第 199 条 前部霧灯の灯光の色、明るさ等に関し、保安基準第 33 条第2項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。
前部霧灯の照射光線は、他の交通を妨げないものであること。
前部霧灯は、白色又は淡黄色であり、その全てが同一であること。
三 前部霧灯は、前各号に規定するほか、前条第2項第4号及び第5号の基準に準じたものであること。

2 次に掲げる前部霧灯であって、その機能を損なう損傷等のないものは、前項各号の基準に適合するものとする。
一 指定自動車等に備えられているものと同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられた前部霧灯

二 法第 75 条の2第1項の規定に基づき装置の指定を受けた前部霧灯又はこれに準ずる性能を有する前部霧灯

三 法第75条の3第1項の規定に基づき装置の指定を受けた前部霧灯又はこれに準ずる性能を有する前部霧灯


3 前部霧灯の取付位置、取付方法等に関し、保安基準第 33 条第3項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。この場合において、前部霧灯の照明部、個数及び取付位置の測定方法は、別添 94「灯火等の照明部、個数、取付位置等の測定方法(第2章第2節及び同章第3節関係)」によるものとする。
一 前部霧灯は、同時に3個以上点灯しないように取り付けられていること。
二輪自動車、側車付二輪自動車並びにカタピラ及びそりを有する軽自動車以外の自動車に備える前部霧灯は、その照明部の上縁の高さが地上 800mm 以下(専ら乗用の用に供する自動車であって乗車定員が 10 人未満のもの(三輪自動車及び被牽けん引自動車を除く。)及び貨物の運送の用に供する自動車であって車両総重量 3.5t以下のもの(三輪自動車及び牽けん引自動車を除く。)以外の自動車に備える前部霧灯は、その照明部の上縁の高さが地上 1,200mm 以下)であって、すれ違い用前照灯の照明部の上縁を含む水平面以下(大型特殊自動車、小型特殊自動車及び除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するものに備える前部霧灯でその自動車の構造上地上 1,200mm 以下に取り付けることができないものにあっては、その照明部の上縁がすれ違い用前照灯の照明部の上縁を含む水平面以下となるように取り付けることができる最低の高さ)、下縁の高さが地上 250mm 以上となるように取り付けられていること。
二輪自動車、側車付二輪自動車並びにカタピラ及びそりを有する軽自動車に備える 前部霧灯は、その照明部の中心がすれ違い用前照灯の照明部の中心を含む水平面以下 となるように取り付けられていること。
四 前部霧灯の照明部の最外縁は、自動車の最外側から 400mm 以内(大型特殊自動車、小型特殊自動車及び除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するものに備える前部霧灯でその自動車の構造上 400mm 以内に取り付けることができないものにあっては、取り付けることができる最外側の位置)となるように取り付けられていること。
ただし、前条第2項第1号ただし書の自動車に備える前部霧灯にあっては、この限りでない。
五 大型特殊自動車(ポール・トレーラを除く。)及び小型特殊自動車以外の自動車に備える前部霧灯の照明部は、前部霧灯の中心を通り自動車の進行方向に直交する水平線を含む、水平面より上方5°の平面及び下方5°の平面並びに前部霧灯の中心を含む、自動車の進行方向に平行な鉛直面より前部霧灯の内側方向 10°の平面及び前部霧灯の外側方向 45°の平面により囲まれる範囲においてすべての位置から見通すことができるように取り付けられていること。
ただし、自動車の構造上、すべての位置から見通すことができるように取り付けることができない場合にあっては、可能な限り見通すことができる位置に取り付けられていること。
前部霧灯の点灯操作状態を運転者席の運転者に表示する装置を備えること。
七 前部霧灯は、前各号に規定するほか、前条第3項第6号及び第 11 号の基準に準じたものであること。

前部霧灯は、走行用前照灯及びすれ違い用前照灯の点灯状態にかかわらず、点灯及び消灯できるものであること。

前部霧灯は、車幅灯、尾灯、前部上側端灯、後部上側端灯、番号灯及び側方灯が消灯している場合に点灯できない構造であること。ただし、道路交通法第 52 条第1項の規定により前照灯を点灯しなければならない場合以外の場合において、専ら手動により前部霧灯を短い間隔で断続的に点滅する、又は交互に点灯させる場合にあっては、この限りでない。
十 前部霧灯は、点滅するものでないこと。ただし、前号ただし書きの場合にあっては、この限りでない。
十一 前部霧灯の直射光又は反射光は、当該前部霧灯を備える自動車及び他の自動車の運転操作を妨げるものでないこと。
十二 前部霧灯は、灯器の取付部に緩み、ガタがない等第1項に掲げる性能を損なわないように取り付けられていること。


4 次の各号に掲げる前部霧灯であってその機能を損なう損傷等のないものは、前項各号の基準に適合するものとする。

一 指定自動車等に備えられたものと同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられた前部霧灯

二 法第 75 条の2第1項の規定に基づき灯火器及び反射器並びに指示装置の取付装置について装置の指定を受けた自動車に備える前部霧灯と同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられた前部霧灯又はこれに準ずる性能を有する前部霧灯
三 法第 75 条の3第1 項の規定に基づき灯火器及び反射器並びに指示装置の取付装置について装置の指定を受けた自動車に備える前部霧灯と同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられた前部霧灯又はこれに準ずる性能を有する前部霧灯5 前部霧灯の照射方向の調節に係る性能等に関し保安基準第 33 条第4項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。

前部霧灯照射方向調節装置は、自動車に乗車しうる乗員が全て乗車した状態又は積載しうる全ての貨物を積載した状態において、前部霧灯の照射光線が他の交通を妨げないようにすることができるものであること。
二 前部霧灯照射方向調節装置は、前部霧灯の照射方向を左右に調節することができないものであること。

三 手動式の前部霧灯照射方向調節装置は、運転者が運転者席において容易かつ適切に操作できるものであること。
この場合において、運転者が運転者席に着席した状態で著しく無理な姿勢をとらずに操作できる位置に操作装置が備えられておらず、かつ、検査時車両状態及び乗車状態又は積載状態に対応する操作装置の調節位置を容易に判別できるように表示していないものは、この基準に適合しないものとする。

CT125 ハンドルブレース