2021年10月7日木曜日

SHORAI バッテリー BMSバランスケーブル

注意:この記事の内容は、大きなリスクとそれなりの知識、技術力を必要とします。素人向けではありません。

SHORAI LFXバッテリーのBMSポートの活用

5ピン BMSポート

SHORAIバッテリーには、バランス充電等のメンテナンスを行う為のBMSポートが搭載されているが、このBMSポートに採用されているコネクターは、日本圧着端子製造株式会社(JST)のHX(JST-XH)という仕様の製品で世界的に広く使われている。
SHORAIバッテリーのBMSポートのコネクタでは、JST-XHの5ピンタイプが採用されている。

このJST-XHは、ラジコン、ドローン、電動モデルガン、等の駆動用充電式バッテリーでも一般的に採用されている物なので、JST-XHのコネクターを持つ機器でセル数が対応している汎用バランスチャージャーや電圧計等のアクセサリーがあれば、あとは接続ケーブルを用意するだけで利用する事が可能となる。



JST-XH 5ピン バランスケーブルの作成

ジャンプワイヤ
JST-XH 5ピン・メス-メス











SHORAI LFXバッテリーを汎用バランスチャージャー等に接続するためにはJST-XH 5ピン バランスケーブルを用意する必要があるが、ケーブル自体は、自作するか市販の電子機器用ジャンプワイヤJST-XH 5ピン・メス-メス等をベースとして、配線を変更すれば完成だ。

ジャンプワイヤJST-XH 5ピン・メス-メスはamazonで30cm 5個セット15cm 2個セットが販売されているが、ケーブルの色は全てが白で各ケーブルの識別は各ケーブルにピンクのモールス符号のような印刷された記号で識別するタイプで、一般的な赤とか青のように色分けされていないので判り難いのが欠点だ。

配線の変更は単純に5本のケーブル配列を逆転させるだけなので配線変更自体は難しくはない。


SHORAIバッテリー用
自作バランスケーブルで活用できる機器


SkyRC imax B6  AC  V2  ULTRA POWER
SKYRC社の汎用充電器で、AC用電源内蔵タイプ。
この他にDC電源でのみ使用可能で外部電源が必要なB6 mini、とB6標準サイズ(V2)の2種類のラインナップがあるが、B6 miniは、DC電源でのみ使用可能で12~18VのACアダプター等の外部電源が必要。
OEMメーカーの為、相手先ブランドによってボディカラーや仕様が微妙に異なるバリエーションが存在するが、類似品も多く存在し、値段の安さに釣られると痛い目を見るので注意。
マニュアルから本体の画面表示まで全て英語だが、ある程度の自作系電子機器の経験があるなら直感的に理解できる一方、英語が苦手なうえに、この手の製品は初めてと言った場合はほぼ理解不能だろう。

マニュアルから画面表示、AC電源コードも日本用が付属と完全日本語に対応しているOEMバリエーションの一つとして、ジーフォース(G-Force)が販売するPlatinum Charger G0194があるが、こちらは、SkyRCの最新ファームウェアがあるからと言ってうっかり更新してしまうと英語表示になって元に戻せなくなると言う欠点がある。

SKYRC社の汎用充電器imaxシリーズの特徴と仕様
●USBによるPC接続が可能でPC上から操作/詳細なモニタリング、ファームウェアの更新が可能。
●LiHVバッテリーに対応。
●オーバーヒートプロテクト機能。
●過電流保護機能。
●放熱性が良いフルアルミニウムケースを採用。
●フラットデザインで省スペース設計。
●入力電圧はAC100-240V/DC11-18V。
●充電出力は50W。
●充電電流0.1-6.0A(最大50W)。
●放電電流0.1-2.0A(最大5W)。
●メモリー機能付きで最大10メモリーが可能。
●LCD表示は2行×16文字ブルーバックライト液晶パネル仕様。
●対応バッテリーはNiMH/NiCD=1-15Cells、LiPo/LiFe/LiHV/LiIon=1-6S、PB2-20V。
●セーフティータイマーは1-720分。
●寸法は縦135mm、横144mm、36mm。重量632g。。


マニュアル(英語PDF)

正規品であれば、利用実績と圧倒的な情報量の多さから、一万円以下の価格帯の製品では強く推奨できる製品。
きめ細やかなバランス調整と充電が可能な分、操作は面倒だがSHORAI バッテリーの状態を見える化と調整できるメリットは大きい。


バランス・容量チェッカー  Guokukey
最大7セルまでのリチウムイオンバッテリーに対応する小型で超軽量なバランス・容量チェッカー

価格も非常に安く、BMSバランスケーブルが用意できたら、最低限これ1台は持っていたいアイテムだ。

接続したバッテリーの電源を利用するので電源・電池などは不要。
小さく嵩張らないのでバイクのリアボックスなどに忍ばせておけば、ツーリング先でもSHORAI バッテリーのセル状態を確認できるので便利。

欠点は、各セルの表示がまとめて表示できない事で、ボタンを押して表示するセルを切り替える必要がある。


中身は同じか、搭載機能の違いで多くのブランドから販売されているので悩むかもしれないが基本どれを買っても同じなので気に入った物を選べばいいだろう。
中華製品らしく、見た目はともかく、手に持った場合の安っぽさは中身が空っぽのような軽さと相まって何かのオマケのようなチープ感がある。

同様の機能を持つ製品は、日本のラジコンメーカーである京商や双葉電子工業からも販売されている(価格差は約3倍)ので、しっかりした物が欲しいならこれらを選ぶのもいいだろう。



2011年の発売とかなり古く、現在は販売していないが店舗によっては在庫分が販売されている。


容量チェッカーandバランサー  GIGA  TEC
最大6セルの電圧チェック、セルバランス調整、放電モードの3つの機能が利用できる。

価格は、一千円台~三千円台と幅があり、当然ながらあまりに安いのはハズレを引く可能性が高い。

特徴は、セルバランスの調整が出来る事と、最大6セルの電圧がまとめて表示される事。

全てのセル電圧が表示される為、分かりやすく使い勝手は良いが電圧の最小単位は0.01と不足はないものの物足りなさが残る。
JST-XH仕様のバランスコネクタは、2セル用(3ピン)~6セル用(7ピン)の合計5種類のコネクターが独立して用意されているのでコネクタの刺し間違いがない。

・バランス放電機能は0.1V単位で設定が可能で各セルは
   0.01V単位の精度でバランス調整が可能。
・保管状態に最適な電圧設定が行える放電モード。

充電以外のメンテナンスに必要な機能はほぼ搭載しているが、それが使えるかどうかは別。

機能的には有用なのだが、そのサイズの小ささ故に、放電能力が非常に低く、一つのセルから0.01Vの電圧を下げるのに1時間以上かかるのに加えて、 電源は接続したバッテリーを利用するので接続中はバッテリーの電力を消費し続ける事になり、例えば、3.3Vでセルの電圧を揃えようとしても、最も電圧が高いセルの電圧が3.4V、このセルが3.3Vに下がる頃には、最も電圧が低かったセルは3.2Vに低下するといった具合に機能に対して性能が伴わない。
したがって、バランシング機能に関してはオマケ的なものと思っておいた方がいいだろう。

小さく嵩張らないのでバイクのリアボックスなどに忍ばせておけば、ツーリング先でもSHORAI バッテリーの全てのセル状態を一目で確認できるのは便利でバッテリーチェッカーとしてはお勧めできる。

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