Sutadio Zama
2025年8月4日月曜日
電装用便利アイテム
電装を追加する際、最も使う可能性があるのが電源分岐ハーネス。
自作するメリットは配線の長さを自由に選択でき、配線を美しく纏める事が出来る点だが、そういうことを気にしないのであれば完成品を選ぶのが手っ取り早い。
ギボシのカシメに慣れている人であれば、数分で製作できる為、敢えて買うメリットはないが、経験がない場合や自作は出来ても自分の技術に自信がなく不安な場合、完成品の購入がお薦めだ。
キタコ オプション分岐ハーネスセット メスギボシ(Φ3.5用) 756-9900100
ギボシ端子:103型用
参考価格: ¥330
端子の規格がオス/メス共に=103型
ハーネス長:70mm(推定) デイトナのD-UNITやキタコとデイトナの電装品といった、103型のギボシ端子を採用している電装品を追加したい場合に使用する。
自作できる場合でも、103型のギボシ端子のみを買おうとすると高価な為、103型を敢えて使いたいのであればこちらを購入したほうが安上がりである。
amazon:キタコ(KITACO) オプション分岐ハーネスセット 103型
キタコ オプション分岐ハーネスセット メスギボシ(Φ4.0用) 756-9900110
ギボシ端子:オス=103型/メス=104型
参考価格: ¥330
オス=103型/メス=104型
ハーネス長:70mm
デイトナのD-UNITで採用される103型のギボシ端子を生かして一般的なエーモンなどの104型ギボシ端子を増設する場合に使う便利アイテム。
デイトナのD-UNIT製品ラインナップは2ポートから6ポートまで幅広く用意されているが、このキタコ オプション分岐ハーネスセット756-9900110を使えば、小型で安価な2ポートタイプのD-UNITを買うだけでアンぺアが許す限り極端だが無限にポート数を増設できる。
amazon:キタコ(KITACO) オプション分岐ハーネスセット メスのみギボシ104型
矢崎総業 ギボシ端子付分岐コード Y501
ギボシ端子:104型用
参考価格: ¥300~500
JIS D5403(自動車用電線端子)規格に準ずる製品
一般的なエーモン等のギボシ端子などが接続できる分岐コード。 矢崎総業のこの製品は純正部品等も生産している実績に加え、ハーネスの色が赤と黒の2種類がセットになっているのがポイント。
エーモンやキジマなどからも同様の製品が販売されているがハーネスの色が黒のみであることから、配線作業時の識別が紛らわしく配線ミスを誘発する可能性がある。
amazon:矢崎総業 ギボシ端子付分岐コード Y501
キタコ ダブルギボシ端子セット CA/CW103 0900-755-01003
ホンダ車用 オスギボシ/スリーブ×各4 メスギボシ/スリーブ×各2
ギボシ端子:103型用
参考価格: ¥400前後
オス/メス共に=103型
プロのような綺麗にまとまった配線をしたい場合、ハーネスの自作は必須だが端子のみの購入は割高である
amazon:キタコ ダブルギボシ端子セット CA/CW103
キタコ ダブルギボシ端子セット CA/CW104 0900-755-01004
オスギボシ/スリーブ×各4 メスギボシ/スリーブ×各2
ギボシ端子:104型用
参考価格: ¥400前後
オス/メス共に=104型
プロのような綺麗にまとまった配線をしたい場合、ハーネスの自作は必須だが、そもそも自作するのであれば最適な長さとシンプルな配線を構成する為、このような端子を使う機会は増設が必要になった場合以外、多くない。
amazon:キタコ ダブルギボシ端子セット CA/CW104
2025年3月30日日曜日
奇蹟のフィット!キタコ アルミステー 20-04型 3mm厚 汎用ステー
CT125でリレーやドラレコのカメラといった軽量な電装部品の装着をハンドル周りに装着する場合、
まるで専用に設計したかのように奇蹟的なフィット具合を見せたのが キタコ アルミステー 20-04型 3mm厚 汎用 シルバー 529-0301040だ。

普通のアルマイト処理されたアルミ材を曲げ加工しただけの単純なものなので重量がそれなりにあるフォグランプ等のステーに使うと振動によって簡単にもげてしまうが、 ヒューズホルダーやリレーと言った軽量な電子部品の固定用ステーとしては相性が良く、特にデイトナのD-UNIT WR mini 45871をヘッドライト下に固定する場合にはサイズもさることながら固定用ボルト用の穴の位置や間隔がD-UNIT WR mini 45871とピッタリと専用品の様にマッチするのは奇跡的な物。
完全無加工とはいかないものの素材がアルミだけに棒ヤスリなどの工具等で加工が容易である為、非常に使い勝手が良い
amazon:
キタコ アルミステー 20-04型 3mm厚 汎用 シルバー 529-0301040
デイトナ D-UNIT WR mini 45871
2024年10月26日土曜日
CT125・ハンターカブ タイヤ
CT125・ハンターカブ 全タイヤリスト
CT125・ハンターカブのタイヤ指定サイズはフロント・リア共に 80/90-17M/C 44P又は2.75-17となっているが、1サイズ程度の違いなら利用する事も可能なのでそれらを含めるとかなりの数が選択肢に入る。 前後ブランド違い等、自分に合った最高の組み合わせが見つかるかもしれない。PERSONA NR50
MICHELIN CITY EXTRA のライバルといった感じの製品で、タイの道路事情に合わせて開発された物。
パンク時の対策にサイドウォールの強化やあらゆる路面状況で粘着性を発揮する全方位的強化が施されている。
・強度と耐久性の向上
・あらゆる路面状況下でのグリップ性の強化
・他社ブランドより制動距離を約10%短縮
・パンク時の低いタイヤ空気圧での安定性向上
・走行中のタイヤサイドウォールの変形を軽減
■ラインナップ
・チューブレスホイール用
デュアルローテーション 80/90-17 50S
デュアルローテーション 70/90-17 MC43S
・チューブホイール用
デュアルローテーション 80/90-17 50S
デュアルローテーション 70/90-17 MC43S
CITY CROSS
3.00 - 17 50P TT Reinf-[Rear]
110/90/17
80/90 -17 50S
※2.25-17
(厚い肉厚のトレッドの為、タイヤ外径が大きく、純正と同じ80/90 -17だと、速度センサーの誤差やフロントフェンダーとタイヤのクリアランスが狭くなるので、気になる場合はフロントタイヤを2.75 -17や、2.50-17といった選択もできる絶妙なラインナップも特徴)
ANAKEE STREET
REAR
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NR78(リア用) 80/90-17 M/C 44P 107579
NR78(リア用) 80/90-17 M/C 44P 107579
https://ircmoto.jp/product-list/onoff/gp-1/
REAR
129276 3.00-17 4PR WT
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GP1 |
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
全ての3.00インチモデルが限界内に収まっている保証はないので、製品によっては肉厚があり固いタイヤでは走行時にリアフェンダーの一部に接触、取付け時にフロントフォークの一部に接触する可能性がある。
cts/ther/trail/k350.html
126135 3.00-17 4PR (45P)
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K350 |
2024年10月25日金曜日
ct125 純正 車載工具とTONEのツールセット
CT125の車載工具
わざわざ新規に購入しなくてもアップガレージのジャンクコーナー等で車載工具の類は未使用品など程度の良い物が多いのでツーリングの帰路でジャンク屋を巡り、コツコツと揃えるのも楽しいだろう。(純正品を購入するより安いとは限らないので注意)
日本仕様で付属するヘルメットホルダー用ワイヤと、5mmヘックスレンチ を除く車載工具を純正品で揃えた場合の金額は、Webikeでヤマトネコポスによる配送を利用した場合、合計¥2390 と高くもないが安くもない微妙なお値段となるが、見えない拘りのオリジナルアイテムとしての要素としては求めやすい価格と思われる。
8. 89102-538-000 SCREWDRIVER・・・・・・・・Webike ¥176
9. 89103-538-000 GRIP・・・・・・・・・・・・・Webike ¥160
10.89211-KWW-640 SPANNER,10X14 ・・・・・・Webike ¥396
11.89216-KVB-930 WRENCH,SPARKING PLUG ・・Webike ¥748
12.89219-KGH-900 BAG, TOOL (160MM)・・・・・Webike ¥407
配送方法:ヤマトネコポス・・・・・ 送料 ¥273
2024年3月時点の金額 合計金額 ¥2390
Webikeで購入する場合、メーカー在庫が無い場合等で部品検索しても出てこない場合があるので入手は意外と面倒、そもそも需要がないので在庫が無い場合が殆どで発注できても納期には時間がかかる。
2.77236-KEA-000 WIRE,HELMET SETTING・・・Webike ¥539 車両に付属
13.89221-429-000 WRENCH,HEX.,5MM ・・・・ Webike ¥418 車両に付属
※9. 89103-538-000 GRIP に関しては在庫がない場合、代用として99003-50000 グリップ,スクリュードライバも利用できるが、グリップのサイズが小さい
このCT125の純正車載工具の内容を見ると、純正で用意されていながら、車載用として工具を揃える際に見過ごされやすいのが、パンの袋を止めるやつ(バッグ・クロージャー)を細く立体的にしたようなヤツで、ヒューズプラ―又はヒューズクリップと呼ばれるツールだ。
出先で指の爪を傷めずに安全確実にヒューズを抜きとれる工具で、電装を弄っている場合はもしもの時の予備のヒューズとともに仕込んでおく事をお勧めする。
送料問題
リアル店舗で発注するなら単品で発注しても部品代だけで済むが、通販ではこの手の数十円~数百円程度のパーツは、まとめて購入しないと送料が部品代を上回るので単価が低い部品を購入するのはバイクを購入した店舗等で発注した方が良い。
近くに部品を発注できるようなショップが無い場合は往復の交通費と手間次第で判断するしかない。
CT125の車載工具としての市販工具
日帰り程度のツーリングで簡単なメンテにも使用したいなら市販の工具セットが手軽でいいだろう。
お勧めはTONEのソケットレンチビットセット MIX21620Pだ。
掌に乗るほどコンパクトなサイズにビットやソケットは必要十分な物が揃っており無駄に多いと言う事が無く、これにモンキースパナと10X14スパナと、プラグレンチに17㎜ソケット+差込角変換アダプターを用意すれば、簡単なメンテナンスならこれだけで済む。
ケースの素材がプラとスチールの2種類が用意されているが、車載用途で使うなら、衝撃による変形が無い事と、軽量で蓋のロック機構もしっかりしている事からプラ製がお勧めだ
amazon トネ ソケットレンチビットセット MIX21620P 樹脂ケースレッド 内容18点
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TONE MIX21620P 樹脂ケースレッド |
amazon トネ ソケットレンチビットセット MIX21620MBK スチールケース黒 内容18点
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MIX21620MBK スチールケース黒 |
amazon トネ ソケットアダプター 38 差込角6.35mm(1/4") &9.5mm(3/8")
京都機械工具(KTC) ベビードライバ マイナス BAD-75
本来のドライバーとして使う事はないが、コネクターの爪外しやスプリングの引っ掛けを外したりといった狭い部分の解除など削ぎ落し等で重宝するアイテム
amazon:KTC ベビードライバ マイナス BAD-75
2024年10月9日水曜日
CT125 サスペンション
CT125 リアサスペンション
CT125純正リアサスペンション
全長:・・・・・・390mm
直径:・・・・・・約60㎜
取付ピッチ:・・・360mm
上部カラーネジ穴サイズ:M12 下部カラーネジ穴サイズ:M10
CT125対応を謳う製品以外の汎用サスペンションを選ぶ場合は、チェーンガイド等と干渉する可能性が高い(スプリング長による)のでサスペンションの直径が約64㎜以下の製品を選ぶ。
NITRON
NITRON
TECHNIX
TGR TEC-1.1 Performance shock
・無段階プリロードアジャスター品番:T111CT125HCST
・1WAYダンピングアジャスター装備
・超軽量フルアルミボディー採用
・プログレッシブスプリング採用
・車高調整機能
価格:85,800円(税抜:78,000円)
TECHNIX web shop
OHLINS
OVER×NITRON
OVER×Aragosta
ツインショック PHASE1
・アルミ鍛造高剛性一体式アッパーマウント
・スフェリカスベアリング
・360度可動ホースバンジョーアダプター
・低温鍛造高剛性マウントボディ
・無段階調節プリロードアジャストリング
・軽量高剛性高耐熱シリンダー
品番:87-06-12
希望小売価格:¥176,715(税込)
Webike
Gcraft×YSS
KITACO
KITACO
YSS
K-SPEED
K-SPEED
K-SPEED
CT125 フロントサスペンション
TECHNIX
HYPERPRO
OHLINS
フロントフォークトップキャップ&スプリングキット
スプリングレート:2種類同梱
5.0(ニュートン)/mm
6.0 (ニュートン)/mm
フォークフルードNo.10 (1リットル) 付属
希望小売価格:¥50,600(税込)
Webike
キタコ
キタコ
Gクラフト
KN企画
YSS フロントフォークアップグレードキット
オイル番手:15W
油面:185mm
オイル量:100㏄
※英語とタイ語の説明書のみ付属しています。
※装着方法や調整方法に関しましてはサポートができませんので 装着や調整等は熟練したわかる方でご購入くださいませ。
amazon:¥29,040 税込
WIZH
クリッピングポイント
2024年10月3日木曜日
CT125 等用 ユアサ YTZ5S-BS と互換バッテリー
ユアサ YTZ5S-BSは主に排気量が50㏄~125㏄の小型バイクの多くに純正バッテリーとして採用されている。
ユアサ YTZ5S-BS のスペック
Battery Details
Battery Type: | YTZ5S-BS |
---|---|
Battery Family: | Fresh Pack, Maintenance Free |
Voltage: | 12 |
Capacity (10-HR): | 3.5 |
Dimensions: | 4 7⁄16 in. x 2 3⁄4 in. x 3 3⁄8 in. |
Weight: | 3.5 lbs. (1.59kg) |
Metric Dimensions: | 113mm x 70mm x 86mm |
Acid Volume: | 0.2 L |
Amps: | 0.4 |
C.C.A: | 65 |
Country: | Indonesia |
Terminal: |
![]() |
例えば、CT125の純正バッテリーはYTZ5Sとされているが、GTZ5SとYTZ5Sのどちらかがが搭載されていたりする。(どちらもホンダのロゴがプリントされている)
YTZ5S-BSと互換バッテリーの決定的な違い
2000年代初頭、市場が縮小する一方の日本に見切りをつけ、市場拡大が見込めるASEAN地域に活路を見出したホンダはASEANのような高温の気候環境下では,バッテリーの流通過程での在庫期間や長期未使用状態での保存における自己放電が問題になってていた。
コストを抑えつつその問題解決の要望に応える形でユアサは株式会社本田技術研究所の協力を得て高品質とコスト低減を両立すべく、数年の研究開発を経て生産性を10%改善するとともに鉛量を5%削減。
初期性能・寿命性能は40 ℃の恒温水槽中で保存し、その開回路電圧が13.3vから 12.4 V に到達するまでの期間「YTZ5S」の性能を維持しながら自己放電を 1/2 に低減したYTZ4VおよびGTZ4Vをタイ生産拠点で開発。
具体的には40 ℃の恒温水槽中で保存し、「旧 YTZ5S」が満充電から補充電なしで充分エンジン始動可能な残存容量約 50% に相当する12.4 V に低下するまで70日。
一方、新開発のYTZ4Vは140日と倍の性能を有する。
2008年タイ・ホンダ及びホンダ・フィリピンへ納入開始。
この改善は「YTZ5S」にも適用されたことにより少なくとも2009年以前の「YTZ5S」と現在の「YTZ5S」は別物となっているが、当然互換バッテリーがそんな真似を出来るはずもなく、精々「旧 YTZ5S」程度の性能になる。
即ち、互換バッテリーと現行「YTZ5S」の決定的な違いは自己放電の差と環境対策であり、それ以外は殆ど変わらないとも言える。
製品名 |
10時間率 容量(Ah) |
外形寸法(mm) |
重量 約(kg) |
プラス端子 配置 |
||
---|---|---|---|---|---|---|
長さ | 厚み | 高さ | ||||
YTZ5S | 3.5 | 114 | 71 | 86 | 1.7 | 右 |
GTZ5S | 3.5 | 114 | 71 | 86 | 1.7 | 右 |
AQUA DREAM ADTX4L/Z5S |
4 | 113 | 70 | 85 | 1.58 | 右 |
SUPER NATTO STZ5S |
4 | 114 | 71 | 86 | 1.58 | 右 |
GS BATTERY GTZ5S |
3.5 | 112 | 70 | 85 | 1.7 | 右 |
古河電池 FTZ5S |
3.5 | 113 | 70 | 85 | 1.3 | 右 |
DAYTONA DYTZ5S |
4 | 114 | 70 | 85 | ??? | 右 |
AZ ATZ5S |
4 | 115 | 72 | 88 | 1.5 | 右 |
バッテリーが長く持たない場合の考えられる理由
1~2週間で過放電になってしまう様なら車両の電装に問題があり、その車両がスマートキー採用車両なら駐車環境に問題がある可能性もある。
通常、新車で購入しノーマル状態であれば1~2ヶ月放置したくらいではあがったりしない。
車両の電装に問題がある場合
・電装品を装備しすぎて走行中に充電が満足にできていない。
・イモビ等の防犯アクセサリを取付けたために待機電力が増えている
・USBソケット等のアクセサリソケットをバッテリーから直で接続している
・電装品の消費電力が高く走行中の充電電圧が下限を下回り過放電になっていた
車両の故障による場合
スマートキー採用車両の場合
仮に自分のスマートキーが車両のそばになくても他人のスマートキーの電波や同じ周波数帯を利用する電子機器でも車両側は反応してしまう為に節電モードに移行できずに電力を消費する。
これらのケース以外に、スマートキー搭載車を狙った車両盗難の手口「リレーアタック」による攻撃を自分、もしくは他人の車両に仕掛けられていた場合も該当する
トヨタなどの一部の車両ではこの問題の対策の為に強制的に節電モードにさせる機能が付いたものもある。
バッテリーをグレードアップするなら現在のところリチウムイオンバッテリーの一択である。 車なら圧倒的な軽量化、バイクなら軽量化と製品によっては出力容量アップが可能な二輪用バッテリーは現在のところリチウムイオンだけであるが、これはスポーツ走行やチューンアップの一環としての話でツーリング向けの高級車両やツーリング向きに電装をカスタムする車両にはリチウムイオンバッテリーは向いていないどころか危険ですらある。
自動車用バッテリーは、機能や性能が全く違う2種類がある
バイクでは居住性といった性能は求めようがないので、問題にならないが自動車ではレース用を除けば、最低限から家庭並まで用途に応じて居住性という性能も求められる訳で、それに合わせてバッテリーもDeep Cycle Battery(ディープサイクルバッテリー)と Sterter Battery(スターターバッテリー)の2つの種類が存在する。
Deep Cycle Battery(ディープサイクルバッテリー)
基本的に車.バイク用のバッテリーとは別物と考えていい。
震災時などの非常用やキャンプ用のサブバッテリーとして家電を利用したり、電動自転車向けバッテリーのように満充電状態から、ほぼ空の状態になるまで使い切るといった、深い充放電を繰り返して利用するのを想定したバッテリーの事で非常に容量の大きなものが要求される。
構造的に、充電時の電極への負荷が高い為、頑丈に作る必要があり、その結果価格も高く重量も重くなる。
当然バイク用のディープサイクルバッテリーという製品は存在しないが、密閉式の鉛バッテリーは少量の電流を連続して供給した場合は容量の低下が緩やかというディープサイクル的性質があるので、電装品を追加しているような車両では鉛バッテリーが有効である。
Sterter Battery(スターターバッテリー)
スターター用途に特化した性能であり、セルモーターを力強く回せることを目的としている為、電流容量よりも瞬間的に流せる電流の出力密度の高さによる瞬発力重視のバッテリーの事で、リチウムイオンバッテリーがまさにそれである。
この性能を示す数値は、コールドスタート時の最大出力Aを表すCCA「Cold Cranking Ampere/コールド・クランキング・アンペア」で表記されている。
CCAは主にアメリカなど西欧で採用されていたが、最近は日本でも性能表示として採用するようになった。
本来、自動車のバッテリーはエンジンを掛ける事がもっとも重要な目的であり、エンジンを始動する際に最も電気を消費する。
少ない電流を長時間流せるというのではなく、いかに短時間に大量の電流を流せるかというのがバッテリーには最も重要な性能だという考え方によるもので、「バッテリーの性能 = 始動性 CCA値」となった。
この為、リチウムイオンバッテリー=大容量(長持ち)と言う誤った認識でリチウムイオンバッテリーを買ってしまうと残念な結果となるので注意が必要。
今現在、リチウムイオンバッテリーを使用していて、冬はエンジンが掛かりにくいので、イグニッションスイッチをONにしてバッテリーが活性化するまで数分の間をおいてからエンジンを始動する「儀式」を必要としているなら、次は、CCA値がもっと大きいタイプをお勧めする。
二輪用リチウムイオンバッテリー(LiFe)の簡単な歴史
その軽さと放電能力、そして安全性を謳い文句に多くのライダーから注目を浴びるが、その注目の理由は新製品に対する期待と違って、多くは不安感によるものだった。
不安の理由は、2006年以降に相次いで発生したSony Energy Devices等のリチウムイオン二次電池の異常発熱と発火事故以降も度々問題が起きていたリチウムイオンバッテリーの発火・発熱問題によるもので、この問題でリチウムイオンバッテリーの危険性が広く世間に広まっていた事が大きい。
バイク用リチウムイオン発売の情報が発信された時の感想の多くは、「バイクにリチウムバッテリーなんて狂気の沙汰」的なものだった。
不安感を抱く一方で、その性能と軽さによる圧倒的パフォーマンスと引き換えに爆発する危険性という胸が熱くなるドラマチックな妄想を抱かせ、元々バイクというリスクが高い乗り物にまたがる一部のライダーにとっては男の浪漫パーツとしての期待感もあった。
日本での販売よりも先に海外で販売されていた事から、評価は事前に知る事が出来たが、ショウライとアンチグラビティの両社とも同じ(LiFe)を採用していながら、アンチグラビティの製品は形状こそ特殊だったものの、実績がある製造工場での生産に加え、性能と信頼性の評価が高く、アンチグラビティへの期待が高まったが価格も高かった為、ロマンを感じればリスクも出費もいとわない浪漫度が高いライダーは当然アンチグラビティを手にした
一方のショウライの製品は一般的なバイク用バッテリーの形状なので取付がしやすく扱いやすかったが、中身の構造がバッテリマネジメントシステム(BMS)をバッテリー側に搭載せず(現在は簡易的なパッシブバランシング回路を内蔵)、専用充電器側に搭載して専用充電器利用時のみバッテリーセルの調整を行うという割り切った設計だった為(現在は普通に使用している分には問題にならない程度にセル間のバランスは保たれる)、中身は大雑把でシンプルな構造だった事に加え、バッテリーセルは秘密の中国製造(現在は不明)だったり、さらに第1世代iPod nanoに搭載されたリチウムイオン二次電池の過熱・焼損事故のニュースがまだ多くの人々の記憶に焼き付いていた事もあって、ネガティブな印象を持たれるなどイメージ的に不利な販売となった。
その代わりボディの扱いやすさと、純正バッテリーと同等かちょっと安価という価格設定もあって、初物好きで好奇心旺盛なチャレンジャーを中心に売れていった。
結果は登場から約10年、ライバルだったアンチグラビティが存在感と市場を失っていく一方、ショウライが購入から9年たった今でも使えている等、年を重ねるごとに利用実績とジャンルを超えたユーザー間のノウハウを積み重ねて信頼を掴み、今ではバイクはもとより四輪のレースでバイク用のショウライバッテリーをそのまま利用するのが定番化していたりと、チューニングパーツの一つとしてレースを中心に広がって、現在の自動車・バイク用リチウムイオンバッテリーの市場と可能性を切り開いた。
尚、「リチウムフェライトバッテリー」はショウライの商標でバッテリーの種別のことではない。
国内規定と国際規定でも「リチウムポリマー(LiPo)電池」や「リチウムフェライト(LiFe)電池」という種別は存在せず、分類も存在しない。
すべて「リチウムイオン電池」として定義される。
バイクでのリチウムイオンバッテリーのメリット
・容量が同じなら重量が純正バッテリーの50%以下~70%と軽量
・放電能力に優れる事
・自己放電率の低さ
・鉛バッテリーの3〜5倍の長寿命
鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーの特性の違い
車両に取付けている状態のバッテリーの電圧は内部電力量に近い。
この特性は、容量が低下するにつれて電圧も下がっていく事を意味するので、電圧を測定すればその時の電圧の数値が現在のバッテリ残量と考えて良い。
この、容量が低下するにつれて電圧も下がっていくと言う特性から、容量の低下にしたがってセルモーターの回転は重く、イグニッションコイルが発生するスパーク電圧も低下していくので、わざわざ電圧を測定しなくてもバッテリー容量の低下が体感で実感できる。(この状態になるまで充電できずに使用する事自体問題だが)
内部容量が低下しても電圧の低下は非常に緩やかで、(バッテリー容量が減っているのに対して電圧の下がり具合が僅かしか変わらない)バッテリー容量の低下に気付き難い。
例えば、ショウライバッテリーの場合、使用時の電圧は13.2V前後となっているが、重要なのは、これが12.5Vまで低下した場合、鉛バッテリーでは普通な状態だが、ショウライバッテリー(LiFe)では瀕死の状態という事である。
何故こうなってしまうのかというと、リチウムイオンバッテリーは内部容量がほぼゼロになる迄12V 以上の電圧を維持すると言う特性の為である。
実はこの状態では内部に残っている電力は最大容量に対して約4%程度まで低下しており、鉛バッテリーで言うと、電圧は8V以下と言う状態である。
これを人間で例えると、黙々と死ぬ直前まで全力を出してしまう様なタイプという事だ。
この特性の為、USB、ヒーター類、カーナビ(スマートフォン)、ドライブレコーダー、等の複数の電装品を接続した車両によっては電力不足で充電が満足に出来ずに過放電状態が続き突然死となる。
車両の電源状態をよく確認せずにうっかりリチウムイオンバッテリーを搭載してしまうと購入後一ヶ月も経たないうちに死にましたと言うレビューを書き込むことになる。
リチウムイオンバッテリー、デメリットは?
リチウムイオンバッテリーのデメリットは、使い方自体は鉛バッテリーと変わらないが、低温環境下での弱さと、過放電、過充電が行き過ぎると発熱、発火の危険性があると言う点につきるだろう。
リチウムイオンバッテリーを導入する際は、車両の電源周りのチェックは入念に、接続も確実に行う必要があり、ミスは許されない。
リチウムイオンバッテリーを導入する車両では、適切な発電と充電電圧が供給されている事を確認しておく事が重要。
特に鉛バッテリーからリチウムイオンに交換する理由が、寿命・長期間放置・メインスイッチの切り忘れと言った明確な理由がなく、ある日いきなり突然死したのでリチウムイオンに交換するといった場合は、明らかに車両の電装に問題があるはずなので、リチウムイオンに交換しても無駄どころか場合によっては焼損の可能性すらあるので、まずは車両のメンテナンスをするべきだ。
突然死には至らないものの、使用から1年も経っていないにもかかわらず頻繁に補充電が必要な程、容量低下が激しい場合も車両の電装に問題があるので問題が解決するまではリチウムイオン化は止めておく必要がある。
特に年式の古い車両や不整地走行で振動と衝撃が激しい走行を行っている車両では、オルタネーター、レクチファイヤ、レギュレーターが正常に動作しているかを確認するか、見ただけでも判るくらいくたびれているのなら新品に交換する事をお勧めする。
特に注意すべき事
リチウムイオンバッテリーの公称充電電圧は14.4V、最大充電電圧は、14.6V
( この電圧値を上回る充電環境では過充電となり、バッテリーに損傷を与えてしまう )
充電電圧下限は13.5V、13.8V程の充電電圧で80%の充電が可能
( この電圧値を下回る充電環境では十分に充電されず、過放電を懸念する必要がある)
電圧下限値は容量が0%となる8V程度とされる。殆どの製品では、放電深度20%にあたる電圧値10Vを下限値に設定している。
8V以下(0%以下)まで放電してしまったリチウムイオンバッテリーは、内部セルが損傷する。
損傷を受けたセルは充電時に発熱し、その度合いは損傷状況や充電環境によって異なるが、こうなってしまと正常な充電電圧値であっても発熱する。
この発熱が原因となりセルの膨張や発煙、また溶解を誘発する場合もあり、LiFeは燃えないといっても、電圧表示などのインジケータを搭載しているような製品では内部の部品が高温になってケースが溶けだしたり発火する場合がある。
登場から間もない2011年頃のバイク用リチウムイオンバッテリー製品は、アメリカの企業であるショウライとアンチグラビティの2社のみだったが、 10年後となる2021年現在は、多くの企業から販売されており製品の選択肢は多い。 現状、お勧めできる製品は一社しかないので、良い悪いはともかく、それなりに売れてはいると思われるメーカーをピックアップしてみた。
一応、今でも販売されていて、一般的なバッテリー形状の製品ラインナップも追加したが、評価は散々なものが多く発売当初の高いけど凄そうなイメージは完全になくなってしまった。
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画像は2011年09月13日、ロードライダー編集部 当時の記事より引用 |
だが、製品情報を読むとちょっとおかしい事に気付く。
https://www.eliiypower.co.jp/products/motorcycle/data/b_compatibility
このバッテリーには、過電流や過充電(過電圧)が発生した際に、バッテリー内部のヒューズを遮断する保護装置が搭載されているのだが、注意事項には誤ってヒューズを遮断させないために、「3気筒以上」のオートバイでなければならない。 「単気筒」、「2気筒」のオートバイには使用できない。と明記されているのだ。
ところが、市販品と同じバッテリーでありながら純正採用されている「CRF450R/RX」「CRF1000L Africa Twin」「CRF250R(競技用)」は2気筒や単気筒だ。
何とも矛盾した話だが、注意事項を読む限り、この製品は車両を限定することで保険を掛けたと推測できる。
純正採用の「CRF450R/RX」「CRF1000L Africa Twin」「CRF250R(競技用)」では、純正採用にあたって十分なテストを行い安全性を確認したという事だろう。
つまり、バッテリーの市販化に当たって、市販されている車両を全てテストするなど不可能なので保険を掛けたという事だ。
保険の理由は、エンジンの気筒数を限定している事から、まず間違いなく振動の問題である。
振動の問題は、価格の高さから察するにバッテリーに内蔵されているBMU(バッテリーマネジメントユニット)である。
価格を考えると、このBMUはアクティブ型か、もしくはパッシブ型だとしても、かなり高度な造りで電子部品の集積度も相当なものだろう事は容易に想像が付く、これがエンジンの振動で頻繁にブルブルしていたら、振動の種類(周波数)によってはコールドスタートから走行という激しい温度変化による熱膨張係数の差により発生した繰り返し応力による熱疲労も加わって電子部品や配線の半田が剥離する場合があるという事だろう。
そして、この問題の答えが3気筒以上と言う訳だ。
車載電子部品の振動と熱膨張の繰り返し応力の問題は、この製品だけの問題ではなく、全ての車載電子部品に当てはまる事であり、その対策として、大抵は部品の固定にはゴムを噛ませたり、熱に強い部品や発熱しない部品であれば、樹脂等で覆って固める等の対策をしているのが一般的だ。
だが、樹脂封止技術は、技術的には古くから行われているが、車載電子製品に与えられた制約条件下で実現するためには、まだまだ解決すべき問題点が多く存在する。
充放電時に発熱するリチウムイオンバッテリーでは、基板を樹脂で固めてしまうと基板上の電子部品が発熱してしまい短期で痛んでしまう等の理由があって樹脂封止技術のような完全防御的な対策は、技術的に実現可能と思われる要素技術はあるようだが、部品仕様、製造条件、コスト等の何らかの制限で万全な対策ができなかったのだろう。
純国産で市販オートバイに純正採用されるような4万円以上という高価なリチウムイオンバッテリーですら、このような制限があるのだから現在販売されているバイク用リチウムイオンバッテリーで特に安価な中国製のBMS(バッテリーマネジメントシステム)内蔵などと謳っている製品は推して知るべしである。
リチウムイオンバッテリーに限らず、厄介なのは、この振動と熱膨張の繰り返し応力の問題は、使い続けていくうちに徐々に進行するが、車両の状態や車種、利用環境といった条件によって発症の確率や時期が大きく左右され、条件が良ければ3~4年以上持つ場合もあるが、数か月程度の使用ではまず発症しない事から、1年程度の保証を付けて販売しているような製品の場合、この問題で故障する時は保証期間はとっくに過ぎてるというイヤらしい性質をもつ。
数ヶ月程度の使用で死んでしまうような場合は、不良品の場合も稀にあるが、殆どは車両の電装の問題である。
ELIIY Powerのバッテリーは「高度な電子制御で 安全性と信頼性を担保する」という日本製らしい設計思想で、SHORAIバッテリーの「バッテリー内部にはシンプルな配線と簡易的な回路のみ使用し、ただの蓄電する箱として信頼性を高める」と言う吹っ切れたような発想とは対極の製品である。
その高度な電子制御技術の結果、安心安全の為とは言え、立ちゴケ程度でも条件次第では「危険な振動を感知しました!発熱・発火の辱めを受けるくらいなら安心安全の為に自害します」みたいな事も起こり得る訳で、その場合、ユーザーによる介入が不可能なバッテリー内部のヒューズを遮断する保護装置等、柔軟性が無く融通が利かない設計と仕様は、悪い意味で純日本製らしい物といえる。
一見まともな製品に思えるが、実売価格の安さからもわかるように「返品、保証については商品到着後、7日間の初期不良のみの対応」と、保証する気は全くないのは明白。
数か月以内に死んでしまった報告が多く、そのバッテリーを分解した画像が多数公開されているが、バッテリーの内部構成はBMS(バッテリーマネジメントシステム)を搭載していないシンプルなもので、過充電防止回路を内蔵と明記しているものの、実際には回路と呼べるような物は搭載されていなかった。
安さと軽さが武器と言えるがリスクも高く、その品質を裏付けるように、発熱によって変形を起こしたレビューが目立つのも特徴。
標準のユアサYTZ5S-BS相当のサイズとなるHJTX5L-FPは容量:4Ah相当、CCAが120と、このサイズのバッテリーでは容量も瞬発力も平凡なものだが、この数値も信じていいのか疑わしいので、軽量な事以外メリットは無い。
注意点は、容量等のスペック表記が何故か定置用リチウムイオン蓄電池の容量値で使われる消費電力(Wh)だけで、電圧やCCAなどの数値が非公開なので邪推すると、同サイズの鉛バッテリーに対して実容量はかなり小さいので詳しい表記を避けたものと思われる。
標準のユアサYTZ5S-BS相当のサイズとなるITZ5S-FPでは、消費電力24(Wh)なので、これを仮に電圧12Vで鉛バッテリーの10時間率容量で換算すると2Ah程度となる。
これはユアサYTZ5S-BSと同サイズの平均的な鉛バッテリーの半分程度の容量しかない事になり、50㏄程度のバイクでは問題にならないが、125㏄以上のスマートキーやUSB,端子装備といったハイグレードタイプのバイクではちょっと厳しいと思われる。
標準バッテリーのユアサYTZ5S-BS互換を購入するなら、同じ、YTZ5S-BS相当のサイズで容量が僅かに多いITZ7S-FPを選択するべきだが、ITZ7S-FPの容量は消費電力28.8(Wh)電圧12Vとして10時間率容量で換算すると2.4A程度と、ユアサYTZ5S-BSより低く、ITZ5S-FPとの容量差が小さい割に価格が4千円以上跳ね上がるというコストパフォーマンスの悪さが問題となるだろう。
実売価格を考えるとBMS回路はおそらく極めて簡易的なパッシプタイプだろう。
産業向け汎用品の電槽(外装)だが、手にしてみると意外としっかりしていて安心感はある。
標準のユアサYTZ5S-BS相当のサイズとなるMLZ5S-FPは、電圧12.8V、容量38.0Whで10時間率容量で換算すると3Ah程度と、標準バッテリーであるユアサYTZ5S-BSより0.5A程少なく、CCA値は記載が無くCA値のみとなっており、その値は90CAと標準のユアサYTZ5S-BSを上回るが、他社リチウムイオンバッテリーより低く、低温環境下には特に弱い事が伺える。
このバッテリーは、YTZ5S-BS相当のバッテリーでも希望小売価格(税別)28,800円と、有り得ない程の高い価格設定だが、実売価格は半額以下とかなり安い場合があるので初めてリチウムイオンバッテリーを導入する場合には試してみる価値はある。
※レッカーサービスではない事に注意、あくまでジャンピングスタートしてくれるだけである。
販売力が弱いらしく、実店舗での取扱いは無いに等しい事から、直販かamazon等で通販による購入となるが、保証書には購入時に販売元であるライズコーポレーションのスタンプがしっかりと押されるので、直販以外での購入時は販売・発送するのがライズコーポレーションであることをしっかり確認する事。(2020年12月現在)
SHORAI JAPAN
SHORAIバッテリーの特徴として、簡易的なバランス回路のみを搭載して、BMSをバッテリーに搭載せずに、充電器側に搭載してメンテナンスを行うという設計が挙げられる。
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補充電する事も無く10年目を迎えた「zoomer」に搭載されたSHORAIバッテリー。 バッテリーより先にエンジンが逝ってしまった。 |
BMSを搭載しない分、バッテリー内の部品や配線構造がシンプルになり衝撃や振動に対して信頼性の向上が望める他、充電器に搭載したBMSによるバッテリーマネジメントを行う為に、必然的に各セルとつながるBMSポートをバッテリー側に用意しているが、このBMSポートを搭載している事がSHORAIバッテリーの最大の強みとも言える。
メーカー的には好ましく思わないだろうが、結果的にこのBMSポートを設けたこの設計が、社名の由来となった日本語の将来という言葉通り、技術に明るいマニアックな人々にBMSポート活用と言う大きな未来と可能性を与える事となった。
個人の自己責任の下、ケーブルを作成する事でドローンや電動ガン向けの汎用充電システムと周辺機器等で4セル以上のLife対応機器が利用可能で、ユーザー自身によるバッテリーのセル単位の調整管理、メンテナンスが可能となり、一般用のバイク用リチウムイオンバッテリーとしてはプロフェッショナル的な運用管理が可能な唯一の革新的な製品となっている。
標準のユアサYTZ5S-BS相当のサイズでは、容量違いで3種類と極性の違い2種類、計5種類の製品があり、小排気量から1000㏄超までカバーできる。
LFX07L2-BS12は、電圧13.2V 、10時間率容量7Ah程度、CCA102A
LFX09L2-BS12は、電圧13.2V 、10時間率容量9Ah程度、CCA135A
LFX14L2-BS12は、電圧13.2V 、10時間率容量14Ah程度、CCA210A
LFX09A2-BS12は、電圧13.2V 、10時間率容量9Ah程度、CCA135A ⊕プラス端子が左側
LFX14A2-BS12は、電圧13.2V 、10時間率容量14Ah程度、CCA210A ⊕プラス端子が左側
製品名 |
10時間率 容量(Ah) |
外形寸法(mm) |
重量 約(kg) |
CCA 値 |
||
---|---|---|---|---|---|---|
長さ | 厚み | 高さ | ||||
YTZ5S | 3.5 | 114 | 71 | 86 | 1.7 | 65A |
GTZ5S | 3.5 | 114 | 71 | 86 | 1.7 | 65A |
Antigravity AG-ATZ-7-RS |
7A相当 | 115 | 70 | 85 | 0.6㎏ | 150A |
ELIIY Power HY85-S |
2 | 112 | 49 | 85 | 0.7㎏ | 55A以上 |
Skyrich HJTX5L-FP-S |
4 | 113 | 70 | 85 | 0.483㎏ | 120A |
AZバッテリー ITZ5S-FP |
推定2A | 113 | 70 | 85 | 0.5Kg | 非公表 |
AZバッテリー ITZ7S-FP |
推定2.4A | 113 | 70 | 85 | 0.6Kg | 非公表 |
Maxima Battery MLZ5S-FP |
推定3A | 117 | 70 | 86 | 0.55㎏ | 90※CA |
SHORAI LFX07L2-BS12 |
7A相当 | 113 | 58 | 89 | 0.424㎏ | 102A |
SHORAI LFX09L2-BS12 |
9A相当 | 113 | 58 | 89 | 0.575㎏ | 135A |
SHORAI LFX14L2-BS12 |
14A相当 | 113 | 58 | 89 | 0.663Kg | 210A |
※推定~の数値は計算により算出した数値
※~相当の数値は実質的には、鉛バッテリーの1/2~1/3程度となる
BMS回路とは
個々の電池セルの蓄電能力はそれぞれ製造時のバラツキが存在するため、同じ充電時間であっても満充電に達するセルと、80%程度しか充電されていないセルがあったりとセル間に差が出てしまう。
このままの状態で充放電を繰り返すとバッテリーの容量が実効的に低下するばかりか、やがて過充電のセルや過放電のセルが発生してしまう。
特にリチウムイオンバッテリーでは、過充電/過放電は発火につながる危険性がある為、過放電や過充電に至らないようにセル・バランシング(均等化)制御が必要となる。
そのセル・バランシング制御を行う回路の総称がBMS(バッテリーマネジメントシステム)と呼ばれるものだ。
簡易的なものを含めたBMSのようなバランス回路を搭載しないリチウムイオンバッテリーでは、過充電/過放電の閾値を設け、閾値を超えたら保護回路が働き使用不能(突然死)となる。
保護回路すら持たない場合は、セルが膨張し、その時点で運が良ければバッテリーが死亡する事で気付くが、最悪の場合は、発熱から発火へと至り大惨事となる。
短絡などで過電流や過電圧が発生した場合は、保護回路が働かずに発熱・発火する場合があるので車両の電装作業には細心の注意が必要。
BMSの種類
セルバランシング制御を行う方法はパッシブ方式とアクティブ方式の二種類がある。
システムがシンプルというメリットがある一方で、余剰エネルギーを強制的に放電させるためエネルギー効率が低いというデメリットがある。
過酷な環境下で利用されるバイク用のバッテリーでは、完全なパッシブ方式の搭載は厳しいので、BMS搭載というバイク用リチウムイオンバッテリーでは、殆どがパッシブ方式を更に簡素化したような回路を採用するが、これをBMS回路と称するかはメーカーの裁量次第である。
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4セル用パッシブ方式制御基板の例 |
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SHORAI LFXバッテリーの簡易バランス回路 |
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AZバッテリーのBMS?回路 |
最近では電気自動車等の電動化普及促進によるバッテリー需要の増加を見据えてBMSの開発競争が激しく、小型化が著しい。
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アクティブ方式採用のセルバランシング制御基板の例 テキサス・インスツルメンツ(TI)のリファレンス・デザイン |
カメラなどのリチウムバッテリーでは比較的メジャーな方法で、これはショウライバッテリーにも有効で試してみる価値はある。
運が良ければ充電が行われるが、充電が可能になったことを確認したら直ちに充電をやめて、充電器をリチウム対応か専用充電器に切り替えて充電する必要がある。
そのまま 鉛バッテリー専用充電器で充電し続けると完全にバッテリーは死亡する。
式 WHr=Ah x V
鉛バッテリーなら、どんなに安くともリチウムイオンバッテリーの様にバッテリーが発火する心配は無い為、3000円前後の低価格品を試す価値は十分にある。
たとえ数ヶ月程度でダメになっても出費を考えれば損害は少ないし、廃棄の手間はあるが一年も持てば十分元が取れるので財布にも優しい。
デイトナの密閉型ゲルバッテリーでamazon限定で販売する激安バッテリー。
ブランド的にヘタな物は売らないだろうという安心感がある
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